日本製の英語えほんでリードアラウド

「日本製」の英語えほん Who Are You?でリードアラウドにチャレンジする機会を版元からいただいた。

新宿の書店でのことだ。
2歳から8歳くらいの子どもたちと、関係者、大人たちが集まっていた。

リードアラウドのコツのひとつは、導入にある。
最初は、リードアラウドの「約束」のデモンストレーションで始める。
しかし、これに先立ち会場行って、集まりつつある子どもたちとsmall talkすることが役に立つ。

「何歳?」
「お名前は?」
「英語の本読むのは、今日が初めてなの?」
「本を読むのが好きなの?」
などなど。

こんなことでも、緊張がちょっととれて、後にいい発言が引き出しやすくなる。
リードアラウドでは丁々発止のやりとりが、とても重要だ。
緊張していると、自由な発言や、いい表現が出にくく、進行が硬直してしまうこともある。

この日は特に、洋書売り場ではなく日本語の児童書売り場の「読み聞かせ」の定席に、英語絵本の「リードアラウド」。
急に「みんなも英語を読むんだよ」と聞いて、目を白黒させるかもしれない。
Small talkは、特に大切だった。

蓋を開けてみたら……
子どもは子ども!

「なんだろう」
「どうなるだろう」
「どこだろう」
「知りたい」「やりたい」など好奇心の塊なのは、どこでも同じなのだ。

その気持ちさえ解放させれば、問題なし!
好奇心を刺激し続ける。
ここは、腕の見せ所ではあるが、それをすれば、たいていの子どもは英語であれ、一緒にやれるものだ。

この日の「お題」絵本の最後のページを読み終えたら、40分。
幼児には長い時間だが、この日のみんなの顔は笑顔で、目もまだ元気にくりくり動いていた。

そこで、
「これから、大人たちをあとでびっくりさせる作戦、こっちで始めようか」
と、場所をちょっと移動しての延長を提案。
「うんうん」と、みんながついてくる。
こういうのが、たまらなく子どもらしく、素晴らしい!

「しめしめ、また楽しく遊べたゾ」
が、この日のわたしの感想。
みなさん、ありがとう!

P.S.
MooとかBaaとか、わたしご自慢の(?)「いい発音」で読んで、みんなも「いい感じ」で読んでいた。
ところがあるとき、何やら違和感のある音が聞こえた。
「ムー」とか「バー」とか、どうもmooでもbaaでもない。
その音を出しているのは?

発見して、その子を観察すると、「ああやっぱり」だった。

また、あるとき。
「Who are you?」とある文を読む練習中、
「早口すぎるよ!」の声。
一瞬ピンとこなくて「???」。
だが、すぐに
「ああ、そういうこと」と腑に落ちた。

つまり、どちらもこういうこと。
その日本製英語絵本が「親切心」で書き添えた、カタカナを読んでいた……。

「フー アー ユー」
カタカナ表記では完全なる3音節だが、英語ではときに Who’re you?と短縮されて「2音節的」に読むことがある。
このときに、「フアユー」となり、それを「早口」と感じるのらしいのだった。

そこで……
出版社にお願い!
そして、出版社にカタカナ表記のリクエストを出す親御さんたちに特に、お願い!!!
カタカナを英語に付けないで。
付けることを求めないで。

子どもの英語に「フリガナ」は不用です。
子どもはみんな、大人と違って、するっと英語らしい音のままに頭に入れられるので。

P.S.
次回は3月17日、紀伊國屋玉川高島屋店で!

コメントを残す

CAPTCHA