Goodnight Moonの「しかけ」を楽しむリードアラウド

先日は、神保町のブックハウスでGoodnight Moon をリードアラウドした。
実は、しばらく「封印」していた本だ。

わたしが子どもたちにするリードアラウドは、開催は日中の教室や書店でであり、参加する子たちにとってわたしは赤の他人。

本書は、寝床についたわが子と一緒に読むにはいいが、わたし式のリードアラウドでは、表現が不自然になってしまうのではないか。
眠りにつかせたいと作った本なのに、「元気に」「大きな声」で読んだりしたら、本の意図の逆じゃないか。

などと少々疑問に思うところもあって、指導法に納得がいくまでと、しばらく「封印」していた。

「封印」中、さらによく読んでみた。
そして、アルキメデスではないが「Eureka!」
ある日、わかった。

それまでに、本書では2度ほど「発見」して、それなりに解釈を深めているつもりだった。
だが、3度目の発見。
それは主に画家側のしかけの発見だ。
そして、それは幼い子に(幼い子なら)わかる視覚的しかけだった。

今年のワークショップで本書をとりあげ、参加の指導者たちにはこの「新解釈」での指導法を公開したが、子どもたちにはこの日が初めてだった。

ブックハウスには、十数名の子とその家族や大人の参加者が集まっていた。
子どもは、3歳から9歳くらいか。
彼らを60分、1冊の本に集中させるのは、実は大仕事だ。
そして、ましてや「おやすみなさい」の絵本で!

が、しかし。
3度目の発見に基づく「新解釈」Goodnight Moon リードアラウド、成功!

子どもたちは、きゃっきゃっと楽しそうだった。
そして、静かに最後の句を読んで、照明が消えたかのような空気で、おわり!
ジャーン、ぴったり60分。

そう、本画家は寝室の光、照度、子どもの目に映るもの、視線の方向をちゃんと計算していたのである。
読むわたしたちは、主人公の子ウサギになったつもりで、実際に時間を追って部屋を見て行けばいいこと。
そして、そうすれば、本のリズムに乗って静かで眠りに落ちそうな空気で読み終われる。

Goodnight Moon のリードアラウド、これから準定番になりそうな予感がする。
機会を与えて下さった書店に、そして感度のいい子どもたちに感謝!!!

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