謎の「ネイティブ発音少年」@小学校

試行錯誤が続く、公立小学校での放課後課外授業のリードアラウド。

今週は、「わからない!」と叫んだり、ふさぎ込んだりしがちな子に、それとなく呼びかけての「秘密練習」グループを、別に設けてみた。

動物の親子がペアで、大文字と小文字を合わせるゲームカード、Go Fishを使った。

この「秘密練習」は、補助でついて下さっている先生方の練習も兼ねていた。
このカードに登場する動物、案外珍しいものが入っている。
walrus=セイウチ
narwhal=イッカク(クジラ)とか。

これらの名前を知りその発音を練習をして、それぞれの頭文字beginning lettersを通して、アルファベットの大文字と小文字に親しむ。
それを、Concentration(神経衰弱)ゲームでやっていくのだ。

「英語の文字がいっぱい」「読めるはずない」という内なる声が大きすぎ傾向のある子や、ただただじっとしていられない子との、英語を介した有効な時間の過ごし方として、エーイ、絵本は一度わきに置いてみた。
そして、距離的にも近くに座り、一対一の会話、発音指導を重視した。

その中で、素敵な発見があった。
ひとり、なぜか「ネイティブ発音」の子がいたのだ。
文字は読めないが出る動物の絵で、ほとんど発音が出来て、それがperfect!

「なんで?」
と尋ねても、答えはやはり1年生だ。
「わからない」。

お手本として、仲間や先生方のために何度も発音させた。
「また、なんでぼくが?」
と、でも、まんざらではない表情。

不思議なことに、仲間が出来るとなると、他の子も一生懸命それをまねようとする。
素晴らしい発音のオンパレード!
生徒が手本になり、他の生徒がそれをまねる。
100%生徒による、夢のような学習時間!
ルールもきちんと守って、ゲームとしても上々の出来。

先週、騒いだり叫んだり、ふさぎ込んだりしていた子らが、この日は見違える程元気になって、わたしも元気に。

でも、なんで本物発音が出来るのか。
なぜ、あの少年はその訳を、「知らない」「わからない」というのだろう。
目下の謎だ。

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