今日、書店でSnowのリードアラウド。
この本は、指導者向けのワークショップでもとりあげた年度があり、大人たちのありがちの「問題」は把握していた。
その問題とは……、
本文中の少年の台詞が、どうも上手くないのである。
「It’s snowing!」と雪を見た少年が、叫ぶ。
全部で5回、少年が雪を喜ぶ声をあげるのだが、大人が読むと少しも嬉しそうじゃないか、少年の躍動感がない。
喜びが、なんだか濁っている。
今日は、なんと大人の参加者が大半。
かろうじて、少年がふたり。
最初の「It’s snowing!」を、5年生だという少年が読んだ。
キンコンカンコン!
大正解、というか最高の表現だった。
美しい少年の喜びが、ぴったりの声にのって、おまけに声量もある。
ああ、感動的。
もうひとり、小さい少年(4~5歳?)も読んだ。
あたり前といえばあたり前だが、「超」自然。
う、うまい!
あんまり、これまで大人の表現にがっかりさせられたので、この少年たちのperfectな読みに、過剰反応をしてしまったかも知れない。
だが少年の後、今日の参加者の大人に読んでもらったら、案の定だった……。
ウーム。
どうして、大人たちにこの少年の喜びの表現が出来ないことが、普通の現象なのだろう。
今日の少年は、特上の出来だったが、これまでこの本を読んだほとんどの子どもたちが難なく読んだ。
ああ、それなのに、それなのに。
大人ときたら……。
リードアラウドの指導者は、この「少年声」のボタンを必ず持ちたい。
押せば、あっというまに純粋な少年の声になるボタンだ。
すると、Where the Wild ThingのMaxの声も、その他、絵本に多い少年の登場人物の声が、らくらく出るようになる。