文鎮堂おすすめBOOKS:Led Zeppelin

Led Zeppelin
Ethan Schlesinger
ISBN 9781422203248  レクサイル指数 推定700L
Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)

1971年9月23日、武道館で初来日公演をしたツエッペリン。その日から、日本でもわたしを含め多くの若者の心を掴んだイギリスのスーパーバンドの、今日までを写真と文でたどった1冊である。このハードロックの「黒船」、その名の由来は飛行船、Zeppelin(独語読み:ツエッペリン)である。「鉛製の飛行船」を意味するLead Zeppelin(英語読み:レッド・ゼッペリン)と決まる直前に、「アメリカ人はleadをレッドでなく、リードと読んでしまう」というマネージャーの一言で、Ledにした……などというトリビアな、英語の役にも立つエピソードがざくざく。また本書からは、その主なターゲット、ヤングアダルトたちのために、生きて行く姿勢や時代についても学べるように、という思いも滲む。
 懐かしいものから最新のものまで、その写真もご馳走だが、ロックの年表Rock’n’ Roll Timelineと、グループの歴史、ディスコグラフィーと業績、参考文献やウェブサイト、そして索引まで、見やすく意外に充実している。「オールドアダルト」も、しばし時代と自分の軌跡を振り返ったりして。Popular Rock Superstars of Yesterday and Todayというシリーズの1冊だが、既刊の他のバンド編も絶対欲しい!
 ところで、R. プラントの驚異的高音シャウトで始まるImmigrant Songは、あの初公演のオープニング。衝撃だった。「移民はイミんグラント」とゴロで覚え、Whole Lotta Loveは「ほらほらラブ」に聞こえる高校生の、思えば武道館で迎えた英語元年だった……。

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