ところ変われば……

NYのSOHO地区のレストランで、よく虹色の旗が掲げられているのを目にする。
NYに住む若者に以前、それは「ゲイの人たち歓迎」の印だと聞いた。
確かに、そういう店には、リラックスしたゲイのカップルが多い。

NYでのBook Expoの帰路、半年ぶりにポートランドに立ち寄った。
ポートランドはリベラルで有名な街だが、虹色の旗にはあまりお目にかからなかった。
しかし、やっぱりあった。
「以前はゲイの通りだった」という道に、本屋の帰りに偶然行き当たったらしい。
出ていた、出ていた、ひらひらと虹色の旗が。

時は土曜日の昼下がり、道にもテーブルを出して、ワインや地ビールを飲んでいる、どちらかというと平均的なポートランドの男の人たちよりも、細くてハンサムな男性カップルが。

その夕方、友だち夫婦の家でお茶を飲んでいると、「これまでの知り合いの中で一番ハンサム」と妻から聞いていた、ウルグワイ人の隣人が
「ハーイ!ピザを一緒に食べに行かない?」
と登場。
横には、仲睦まじそうな「夫」も。

オレゴン州ではまだ同性婚が認められていないが、妻帯者と同じ手当が会社から支払われる。
異性婚と同等の権利を、ほぼ与えられているという。

同性カップルが、自然に見える街でもある。

(追伸)?
ゲイかどうかは知らないが、この日、「アメリカでもっとも美しい男」と(かつて)言われていたセレブを、女性が取り囲んでいるのを見かけた。
長身、焦げ茶のロングヘアー、体に張り付いたパンツにカーボイブーツ。
シャツのボタンがおヘソの方まで開いていて、ぱんぱんの筋肉。
ハーレクイーンなどロマンス小説の表紙を飾るような男性だ。

「ん?なんじゃ?」
と、つい立ち止まってしまう、不思議なオーラ。
でも古びた靴と、疲れた皮膚が、哀愁を感じる。
(もっと、じいさんになったら、どうするんだろ)と余計な心配も、頭をよぎった。

この日の彼、「筋肉隆々になるプロテイン・パウダー」のセールス・キャンペーン中。
なんだか、これまたとってもアメリカ的な風景だった。