4月のリードアラウド・ワークショップに向けて

先日3月24日のワークショップ(WS)は、以下のように盛りだくさんの内容だった。

○Introduction:
リードアラウド(RA)とは、その目指していること
WSの目的3本柱(指導法と朗読法、適した絵本)

○体の準備(姿勢、呼吸、発声)

○自己紹介+『School Bus』朗読
(朗読は語る、いい自己紹介になった!)

○大島の模擬リードアラウド+同時解説
参加者に『School Bus』をRA指導しながら、その指導の意味やコツなどを解説。
特に、指導者としての「コメント・発問の仕方が難しい」との感想も多く聞いていたので、大島がその場でこのWS参加者に出したコメントの、意味や解説を付け加えていった。
同時に、『School Bus』そのものの解釈と朗読指導も。

○『School Bus』朗読、グループセッション
自己紹介の時の朗読と、模擬RA後の朗読を互いに講評。
朗読に奥行きが、そしてドラマが垣間見られるようになった。

○『Freight Train』朗読とディスカッション
ひとりの朗読(「before」版)をまな板に乗せ、本の解釈や朗読上の工夫を考えた。

○『Freight Train』朗読、グループセッション
特によかったと思われた2名が、それぞれ代表朗読(「after」版)

○個々に今後の指針を、そして次回までの課題を
次回4月までの課題
1.『Freight Train』の模擬授業
2.『School Bus』の朗読披露
そしてもちろん、メインは
3.『Piggies』の朗読予習

「3時間は長いようでいて、終わってみると短い。
疲れるのだけれど、やりがいがある……。」
こんな感想を聞きながら食べた、リンゴ・タルトの甘味がからだに気持ちよく広がった。
みなさんに、感謝。

お知らせ:
4月からは二子玉川に教室移動。
近々に地図を、みなさんに送る予定です。
また二子玉川の駅に、13:10頃に集合していただければ、ご案内(予定)。

2回目から復帰参加の方も、初めての方も、「ビビらず」気楽にどうぞ!
でも、実のあるWSにしますゾ。

文鎮堂おすすめBOOKS:Love Is the Higher Law

 Love Is the Higher Law by David Levithan レクサイル指数:920L

「9.11」をきっかけに、NY在住のゲイ男子2人と女子1人のティーンが親友になっていく。その日から約1年間、how nothing was the same(1)を、3人の独白形式で綴った小説だ。自身もニューヨーカーの作者が、自分や人々が当時思ったり口にしたことを書きとめ筆を起こした、raw emotions(2)とでも言うべきものが詰まっている。 Where were you when you first heard?(3)見知らぬ同士は、こう会話を始めた。双塔からの黒煙を背に、「最悪の臭い」が漂うなか、子をやっとの思いで学校まで迎えに来た母。呆然と「We are not supposed to comprehend something like this(4)」と言った。「何か自分にも出来る事をしたい」と、人々は文字通り瓦礫の周辺をうろついた。風雨に灯明が何度消されても、火をともした人々。3人のうちのひとり、韓国系男子は、瀕死の消防士たちに献血する列に加わる。だが献血資格を問う質問票には、Have you had any homosexual intercourse since 1980(5)?の一文が……。3人を始めとして、9.11が米国人に与えた衝撃の大きさ、やるせなさ。これらは、10年後に3.11を経験したわたしたちの胸にも、すとんと落ちる。そして、ああ。ティーンなら、3人のように新たな愛を見つけLove is the higher law(6)なんて言えるのに。
(1)いかにすべてが違ってしまったか
(2)生の感情
(3)どこで惨事を知った?
(4)こんなことを理解するのは無理
(5) 80年からこれまでに同性と性交をしましたか
(6)愛こそ原理

小学校の先生からのたより

リードアラウド指導者研修を兼ねて、公立小学校の午後の課外授業で、生徒指導を手伝わせていただいている。
そこでお世話になった先生が、都下の市立小学校に赴任が決まり、お別れということになった。
その若き先生から、たよりを頂いた。
抜粋して紹介する。

……子ども達も英語に親しみをもつようになり、表現もすばらしく豊かになったと感じます。先日の発表会のディスクを同封させて頂きましたが、それを見るとそう感じざるを得ません。

……これまでにご指導いただいたことや学んだことは、決して忘れません。そして、向こうの学校で、いただいた絵本を思いっきり大きな声で、楽しんで読もうと思います。子ども達に表現することの楽しさを知ってもらえるよう、一生懸命努力したいと思います。

……Sくんは6年生であり、低学年の子ども達と一緒に絵本を読むことには抵抗があるようでしたが、学校では私と会うと「Dark, dark, tale…」と私のまねをしたり、学んだ英語を話したりします。

……先生に聞いてもらいたいことや、教えてもらいたいことが溢れてきてしまいます。自分を出すこと、表現することが苦手だった私ですが、先生のおかげで、こうやって思いの丈を綴ることができるようになりましたし、表現することが大好きになりました。この2年と3ヶ月、とても楽しかったです。

都下の小学校でも、この若き先生が持って行った、
A Dark Dark Tale
Rhyming Dust Bunnies
Cat the Cat Who Is That?
が、楽しく響き渡ると、いいな。
わたしからも、こんな出会いをどうもありがとう。
新米先生、good luck!

子どもの英語力評価:キッズブックス英語スクールの考え

できたてのほやほや(2010年初実施)なので、まだ用心は必要と思っているが、「TOEFL Junior」の登場のニュースを読んで、「待っていました」の印象を持った。

英語絵本リードアラウドを柱にした、わがキッズブックス英語スクールは、英語圏小学校用の評価方法を応用した「アセスメント」を採用している。
これで、主に自分たち指導陣の指導が子どもたちの力を伸ばしているかを、定期的に評価している。

しかし、この他に Global assessment、英語を学んでいる非英語圏の子どものなかでの英語力評価も、あったらいいなと考えていた。
指導をさらに客観的に評価出来るし、英語教育で迷う親御さんの心のよりどころになるかもしれない。
子どもによっては、自身のやる気に繋がるかもしれない。

そこに登場したTOEFL Junior。
TOEFLは、英語圏への留学経験者ならみんなが知っている英語力評価テスト。
母語が英語でない対象者が、英語圏の大学で十分な英語運用能力があるかどうかを、点数で表す。
非営利テスト開発機関、ETSが開発し、おおよその英語圏の大学で採用されている。
何度でも申し込めば挑戦出来る。
(アメリカ人高校生の「センターテスト」のようなSATも、非英語圏のビジネス人英語力評価テストのTOEIC、大学院進学希望者用のGREも、同じETSが開発し管理運営している)

新登場したのは、そのTOEFLのジュニア版、12〜15歳向けのものだ。

次のような3つの柱を立て、英語力を測るとうたっている。
Listening Comprehension:
Ability to listen for basic, interpersonal purposes
Ability to listen for instructional purposes
Ability to listen for academic purposes
Reading Comprehension:
Ability to read and comprehend academic texts
Ability to read and comprehend non-academic texts
Language Form and Meaning:
Ability to demonstrate proficiency in key enabling skills, such as grammar and vocabulary, in context

これら、英語運用するには、もっともな力だ。
わがスクールが目指している、そのものでもある。

「これを中学生の時点で測る必要があるのか」という議論もあるだろう。
しかし、英語検定などで浮き足立った日本の英語教育界を現実的に考えると、「TOEFLなら」とも思った。

長い経験、多くのデータ、公正さなどで信頼されている非営利の機関ETSだが、韓国や日本の企業と提携して運用するこのTOEFL Junior でも、TOEFLやSATと同様に信頼に値する存在でいてくれることを望んでいる。

「Fluent readersを育てる」をうたうわがスクールも、身体的な英語表現力の他に、このTOEFL Juniorが測るのと同様な英語力指導を目指している。
今は小学生は低中学年クラスだけなので、まだacademic textsは少ないが、おいおい高学年クラスが開設可能となれば含めることが出来るだろう。

そして……
たくさんの英語絵本リードアラウドを通して、英語表現を「咀嚼(そしゃく)」した子どもたちが中学生になって、「さあ英語力はどのくらい?」と興味を思ったら、このTOEFL Juniorを受けてみる……。
その時、子どもも、親御さんも、指導陣も「ウホウホ」に。
そんな結果がでる、芯がありながら笑いのある楽しいクラスを重ねて行こう。

さあ、新年度!
そして、来れ新人

School Busをリードアラウド

2012年度のワークショップ、第1回目が先日開かれ、最初の本として、School Bus を取り上げた。

予め参加者は予習して参加するわけだが、その予習に先入観を植え付けてはいけないと、言わなかったことがある。
今ならよさそうだから書くが、この主人公、School Busが、どうしてもわたしには、Morgan Freeman に見えてしまうのだ。

ちょっと疲れていて、でも温かい。
正義感を秘めて、それでいて現実的でもある。
野球が好きらしい。
そして、「ある過去」(事故車だったとか)を抱えている……。
こんなSchool bus像だ。

それぞれ、思い浮かぶ実在の俳優のイメージで読むと、集中しやすいかもしれない。

お楽しみに、以下のようなものも、いかが。
Clint Eastwood なら、まあちょっと年配だが20年くらい前を想像し、かすれ声で「Home again」とか、
Brad Pittなら、すぐどこかに遊びに行ってしまいそうなアンチャン風で、
Whoopi Goldberg だったら、子どもたちに絶大な人気があるバスだが、子どものためにルートを勝手にかえて、首になってしまうとか、
Johnny Depp だったら、曲者バスになるし、
Nicole Kidmanは、あり得なそうだが、特別な事情を想定し、オーストラリア風の英語で……とさらに朗読のハードルがあがる。

「キャラ」を立てて読み込んでみると、こんなに、School Busという絵本が面白いとは……。
講義しておきながら、再認識!