2012年度リードアラウド・ワークショップ

先日は単発で「絵本で英語を教えたい人のためのリードアラウド入門」のワークショップがあった。

使った絵本は、頑張って2冊;
Yo! Yes?
First the Egg.

どちらも入門書であり、共通するのは「余白」が多いこと。
これらは文字数としては「やさしい」本になるが、指導者にとってはその余白をどう表現するかが、難しい本になる。

英語入門レベルの子どもに、各ページの内容を伝えるために、そこに描かれた絵を見せながら、指導者が文字を読む。
その場合、指導者が本全体の解釈をそれなりに考えていないと、指導者の口からは、からっぽの言葉しか出ない。
解釈していない人の口から出る言葉は、虚ろ。
すると、英語がわからない子には、チンプンカンプン。

逆に、指導者の口から出た文に本の解釈が入って、文字ではなく言葉になっていれば、英語がわからなくても、伝わる事が多い。

リードアラウドの指導者養成では、指導法をある程度「型」にして伝授するとともに、指導者の表現力を高める朗読指導を、もうひとつの柱にしている。
先日の「入門編」では、ある程度パッケージとして渡しやすい指導法を中心に進めた。

だがもうひとつの柱の表現力、朗読は、頭より体に覚えさせなければいけないので、時間がかかる。

「入門編」のあとのワークショップ、2012年度の連続ワークショップが、3月から始まる。
総論的講義は入門編にまかせたので、本ごとの各論が中心になる。
だが、必然的に総論もひょこひょこ出てくる。
そこで、「入門編」をはずした入門者も、やりようはあるだろう。

リードアラウド指導上達は、運動競技の上達にも似ている。
ルールや理論を机上で学ぶ。
同時に、筋トレや、競技に必要な例えばドリブルやシュートなどを、体に覚えさせる。
それから試合。
試合は、毎回異なり、そこで反射神経を養いながら、不足している力を自覚して、次の練習目標をみつける……。

この連続のワークショップでは毎回、次回への課題が出る。
次回にその後の「家庭学習」の結果を披露する。
多少のプレッシャーになるが、これも上達への道だ。

最低2回連続で参加すると、1つはこの「宿題」を持って約1ヶ月過ごすことになる。
それが、自分を追い込み、結果として嬉しい上達、達成感を実感することになる。
それは実に、爽快なこと!

また、たとえ結果的にとびとび参加になっても、ぜひ最終回の発表会での発表は予定に入れておいて欲しい。
ここで、最後の踏ん張りを、みんながする。
このときも、すごい「実」を育てる機会なのである。

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