ハ虫類・両生類・クモ類絵本はお好き?

日本で原語や翻訳版で入る動物系洋書絵本は、分類学的フィルターを通されているのでは、と思うことがある。

実際に数えてみたわけではないが、例外的人気の恐竜や定評が立ったものを別にすると、ハ虫類・両生類・クモ類絵本の日本での紹介自体が、海外の出版点数に比べて少ない印象だ。

この「フィルター」、おかあさん方というか、絵本に携わる人たちには女性が多く、その日本人女性の「ハ虫類・両生類・クモ類嫌い」のせいでは?

小さい子どもには、こんな「フィルター」はない。
動物はどれも子どもの目には興味深く、好きになる機会は均等のはずだ。
ごく小さい頃に、これらの動物嫌いの大人に偏見を植え付けられなければ……。

絵本史上最多のコルディコット賞受賞者、David Wiesnerの最新作Art & Maxは、
砂漠に住むは虫類2匹が主人公。
絵画を描く楽しさを描いた作品だ。
よく日本人女性は気味悪がるウロコだが、その、ハ虫類らしい肌質の表現に、作者の天才的技量が現れている。
そう言えば、デビュー作も竜の物語、ハ虫類だったし、最初のコルディコット大賞受賞作もカエル、両生類が主人公だった。

Dinosaur Dream は、ハ虫類の肌質や色調が、素晴らしく表現された絵画的魅力に溢れた絵本だ。

ヘビなら、リードアラウドにもぴったりなHide and Snake
柄がどんどん変わる、デザイン的にも美しく、文字も少ないので幼児にもぴったりの本だ。

ヘビとカメものもある。
カメとヘビの仲良しチームのシリーズは、子どもが自分で読む気になるやさしい文章がうれしい。

クモと言えば、Miss Spiderのシリーズ
キャラクター化もされていて、愛くるしい姿なのに、日本のおかあさんの「気持ち悪い」との感想を何度も聞いた。
アメリカでの人気が嘘のよう。

コメントを残す

CAPTCHA