『Little Blue and Little Yellow』はすごい絵本

9月の指導者向けワークショップのテキスト、Leo Lionniの『Little Blue and Little Yellow』を、改めて読み直している。

昨年、冒険かなとドキドキしながら、思い切って公立小学校の課外授業で使ってみたという、特別な思い入れのある本だ。
「文字が多すぎる」「英語が難しい」「絵が抽象的すぎる」と授業前に心配していたことは、まったくの杞憂だった。
子どもたちは、何の違和感も持たずに、青や黄色の円で描かれたあおくんやきいろちゃんを、ふたりの子どもと認識して物語を理解し楽しんだ。

いま再び見ても、洗練されたデザインと、ちぎった色紙を使っただけの抽象的な形の持つ豊かな表情に感服する。
青い丸や黄色い丸が、まるで子どもの顔や姿に見えてくるから不思議だ。

物語のテーマは、子どもにとって重要な、友だちと家族。
大好きな友だちと、文字通り一体になった場面での昂揚感。
親に「うちの子じゃない」と言われたときの、絶望的な悲しみ。
などなどといった盛り上がりのほかに、色の合成の「トリック」(青+黄色=緑)という驚きも、最後に用意されている。

さあ、リードアラウドする先生方に、この本の魅力を表現できるだろうか。
まずは子どもの心に戻って、喜びと悲しみ、そして驚きを感じ直してみよう。

Little Blue and Little Yellow
『Little Blue and Little Yellow』

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