「泣く子も黙る」評価@リードアラウド・ワークショップ

「泣く子も黙る」というか「黙っている子も泣く」?
近頃の指導者リードアラウド・ワークショップを覗いた人は、
参加者の朗読の上達ぶりもさることながら、お世辞のない参加者同士の評価の様子に「ビビる」かも知れない。

しかし、指導者としてその評価の内容が白眉なのである。
世間でよく聞く英語の先生同士(女性同士?)の「お世辞大会」にはない、深い観察と相手の上達への思いやりが、素晴らしい。

子どものリードアラウド指導でも気をつけたいのは、この評価の仕方。
よく先生がしがちな、ヘタなお世辞や、お門違いの褒め言葉は、子ども心を傷つける。
子どもを指導する先生たちは、この評価の達人でないといけないと、わたしは考える。
そんな指導者実技指導の一環で、本ワークショップではお互いを評じ合う。

自分ならどんな評がありがたいかを考えれば、上手に評することは難しくない。
例えば、こんなことが嬉しいのではないだろうか。

苦労したところが、やっと上手くできたときに、そこを具体的に、そしていち早く指摘され評価されること。
うまく行かず迷っているときに、どうしたらいいか方向性の提案を受けること。
以前にどこで迷っていたかを覚えていてくれて、多少でもそこの進歩を評価されること。
ごく自然に(笑ったり)ウケること。

今期が始まった頃は無難な、お世辞的なことを言いがちなWS参加者だったが、先日7月のセッション後に、つくづく思った。
お互いの評価がとても上手なのだ。

でもリードアラウドを上手になりに来ているのだから、どこをどう伸ばしたり、どう工夫したらいいのかを知りたいはずだ。
そんな自分が聞きたいようなことを、他の参加者に自然に言うことが出来る雰囲気になったのかも知れない。

また、いい評価ができるというのは、多くの気付きがあると同時に、何がいいリードアラウドかが見えていることでもある。
この「評価力」が、きっとそれぞれの受け持つクラスでも生かせるし、もう既に生きているのかも知れない。

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