Cat the Cat, 小1とリードアラウド

設定温度28度の部屋が、1年生16人とその親御さん約12人でむんむんの、リードアラウドだった。

No, David! の復習から。
「おかあさん、カンカンに怒っているバージョンで」と「叱り疲れたバージョン」などで、「読みたい!」と手がざざーっと挙がる大盛況。
大人の「厚化粧」的表現ではない、ぴちぴちの自然な表現、素晴らしい!
みんなの読む声を聞きたくて、ここですでに、大幅時間オーバー。

この日のメイン絵本は、Cat the Cat Who Is That?
短い話なので、じっくり子どもたちに表現の工夫をさせて遊べる本である。
そして本書、内容が想像しやすい表情豊かな絵なので、英語非母語者にも大助かり!

表紙から物語はさっそく始まるのだが、Cat the Catという名のネコのせりふ、Let’s find out! が、タイトル「Who Is That?」と呼応して、すらっと子どもたちに理解できる。
ただし、Who is that? は、最初に対応する「だあれ?」という日本語は使う。

ネーミングが、Cat the Catとか、Duck the Duckなどで、嫌でもその動物の名前を2度読むはめになる。
readersに反復という負荷を与える作戦だろうが、ひょうきんな感じもして、教育的目的が隠されて、作戦は成功している。

そして、Mouse, Duck, Fishと順々に、ちょっと変わった友だちが登場し、それぞれに「だあれ?」Who is that?というナレーターの質問がある。
まず「それ、だあれ?」から、「あれっ?この子は?」「ぎょっ、この子のこと知っているの?」と、ニュアンスが変わって行くところが、練習しがいのあるところ。
最後の怪物で、「ヒョーッ、あ、あれはだれ?」と頂点に達する。

指導者ワークショップで先生方も練習した本書だが、この日の子どもたちの中には、その先生方を凌駕する素敵なWho is that? が続出した。

それぞれ工夫した読みを「やりたい」「やりたい」と、子どもたちの声、歓声に近いことも。
またまた時間ぎりぎりまで、やってしまった……。
でも、全員が何度も読む機会があったので、Who is that? は、だいぶ読めるし、使えるようになったはず。

とはいえ、覚えるのも速いが、忘れるのも速い年頃だ。
家で、家族が「聞かせてちょうだい」と、時々子どもにリクエストをすると効果倍増する。
「読みなさい」ではなく、必ず「読んで!」というリクエストで。

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