英語を身につけさせたいと思ったら

出版社から頂いた質問への答えを考えてみる。
「子どもに英語を身につけさせたいと思ったら考えてほしいこと(長期的視野で)」は?
(「」は、あらかじめ頂いた「考えてほしいこと」)
1.「まず、どういう人間になってほしいのか」
これをやはり考えてみたい。
わたしは子どもたちには、選択肢の多い成年に、と思っている。
簡単な例をひけば、本好きが英語も日本語同様に読めるなら、たとえばグーグル・ブックスの1500万タイトルなども含めて、多くの中から選べるという至福を味わえる。
英語で得られる情報は、膨大かつ迅速。
英語でコミュニケート出来れば、出会いも多い。
人脈も広く、情緒面だけでなく実益もあるだろう。
これらを享受できるひとになってほしいだろう。

人間性では、どういうひとになってほしいのか。
それならば、日本人のアイデンティティを持ちながら、英語を通して得た広い知識や知見と交流を持つ、広い視野で世の中を考えられるひとになってほしい。

2.「子どもにどういう英語を身につけさせたいのか」
情報収集力があり、意見や思いを広く訴える力のある英語か。

3.「子どもに英語をふれさせることの意味」
なってほしい人間への成長を促すため。

4.「日本語とのバランスで注意すべきこと」「気をつけたいこと」
通常は、英語の密度がかなり粗なので、継続して本で補えるよう、絵本から読書力をつけておきたい。
英語と日本語の力が半々くらいの場合、一度チャンポンになってしまうと、クセがぬけなくなるので、「言語スイッチ」を植え付けたい。

英語がいつも傍らにある状況は、日本語の表現力と語彙力を磨くいいチャンスと意識する。さもないと、薄っぺらな「バイリンガル」になってしまう。

「早く始めた場合に陥りやすい問題点」も、質問が挙がっているようだ。
4~5歳になって、日本語も自由に話せるようになって、ふと「何で英語で言わなきゃならないのだ」という疑問がわきあがり、反抗する。
これを乗り切るには、英語しか通じない環境に連れ出し、母語が日本語の親が一時、引っ込むといい。

コメントを残す

CAPTCHA