簡単、楽しい、総合的

「リードアラウド、せっかくいいのだから、分かりやすく、そのよさを書いて下さい」と、編集者に叱咤激励され、リードアラウド本を執筆しながら考えた。

簡単で、
楽しい、
総合的な、
英語学習、それがリードアラウドだということ。

「総合的な英語学習」のおかげで、教えているほうも、まったく飽きない。
名作絵本を使っている強みでもある。
英語の読解、リスニング、会話、語彙、文法などに言及できるばかりでなく、時間さえあれば、本次第で科学に深入りしたり、地理や歴史に深入りすることもできる。
絵がいいから、絵画的、芸術的な議論にいくこともできる。
細切れの知識に終始するカードだけの英語学習などと違って、絵本のリードアラウドは、Whole studyというか、血が通って全体的。

そしてなんといっても読書だし、声を実際に出すと「楽し」くなる。
しかし、果たして「簡単」か。
準備中のリードアラウド本には、「リードアラウドにいい本100選」と、その手びきをつけたので、そこから1冊手に入れれば、すぐに始められる、という意味では簡単。
読者が簡単ではないと思いがちなのは、発音だ。

CDが付いていればいいが、全部には付いていない。
そこで、単語については、スマート・フォンのアプリの辞書を勧めている。
音声がほとんどの単語についている辞書「Wisdom」などを選べば、その音声に頼れる。

では、文の読みは?
これについて、PCの読み上げ機能が驚くほどよくなっていて、それが使えるのだ!
これは朗報だ。
相変わらず機械は機械読みだが、以前より、ずっとうまくなっていた。

これら機械を使って正確な音を、パパやママが調べ子どもと一緒に聴き、それから、機械には出来ない、絵本の解釈を大人の人間の頭で考えて、その解釈を込めた読みをする。
部分的でもいい。
たとえば、It’s beautiful なら、「きれーい!」という気持ちで、親子で読み合う。
こうした親子での読み合いは、学習でありながら、家族のお楽しみ時間になるところも素晴らしい。

今年は「リードアラウド」が、簡単で、楽しく、総合的な英語学習法だということを、ひとりでも多くの人に知ってもらい、それを始めてもらえる年にしたいものだ。

コメントを残す

CAPTCHA