教育界の「真珠湾奇襲」

PISA(Program for International Student Assessment/学習到達度調査)の、アメリカの15歳の各分野の成績順位が大きく後退した。

The Washington Postの12.7の記事によれば、ある教育学界では
「中国にアメリカがやられた2010年の真珠湾攻撃」「63年後のスプートニック」などと、ヒステリックに反応した人がいるらしい。

中国というか、PISAを受けた上海人の15歳の平均点数が、各分野で1位になったのだ。
こういう調査で、いつも上位はフィンランドで、アメリカ人はそれなら慣れたし、甘んじるが……、どうもアジア人には、そして今、特に脅威の中国人には、負けたくないのだろう。ソ連にロケットを先に飛ばされた、スプートニック・ショックにもなぞらえられた。

ちなみに日本は、読解力に関しては、これまで順位の落ち込みが激しかったが、8位と健闘したようだ。
やっぱり読書教育のおかげか。
ここで、読書教育が盛んなはずのアメリカは17位……。

これまでの教育政策が「機能していない」と、アメリカ教育界は今、てんやわんや。
「子どもにRead Aloudすることが、読解力を上げる」と言ってきたアメリカ、どう巻き返すか。
または、このPISA結果の新解釈をしてくれるか。
日本で、「リードアラウド」をしているわたしも、興味津々である。

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