納豆と英語の関係

子どもとリードアラウドをしていると、普段大人と接しているときは(「大人げない」と思われるので)しまっている楽しみを共有できる。
そのひとつが、「空耳」で盛り上がる楽しみだ。

ところで、リードアラウドの特徴のひとつに、ナチュラル・スピードで読む、ということがある。
すると、英語が塊で聞こえ、その塊が時々、日本語の何かの言葉とそっくりに聞こえる、つまり「空耳」を経験することがある。

先日、小学2年生と読んだOlivia 。
大人とリードアラウドしたときは素通りした、本文中の
Of course not at all sleepy
この、not at all のところ。

ここ、「ナッタットー」と読むと、ちょっとねばった「納豆」みたいに聞こえる。
子ども(とわたし)は、ここで嬉しくなってしまう。

みんな嬉しくて、その行を読むとき、of courseを抜かして、すぐナッタットーの連呼になってしまう。
そこで、キャーキャーただ笑ってはいられない。
今は、わたしは指導者、立場が違う!

リードアラウドは、この楽しさを、「実利」つまり英語力に結びつけるところも、特徴のひとつなのである。
ただ「納豆」で終わらせない。
「あの『納豆』は、『ぜーんぜん眠くない』というところで使ったフレーズだった。not at all sleepyと言ってたな」と、記憶してもらわなければならない。

そこで、記憶に焼き付けるために、
オリビアのママになったつもりで、わたしが「Go to bed」やら「Go to sleep」と言い、これに対し
「Not at all sleepy」と生徒に答えさせた。
耳にタコができるぐらい、何人にも言わせた。

これが、「瓢箪から駒」作戦(?)だ。
つまり、冗談から出た役に立つ表現を、印象深い冗談と一緒に、このときとばかりと記憶に刻む。

というのは冗談好きだったわたし自身が、この「空耳」のような記憶の断片を沢山持っていたのだが、記憶に大切な情報が刷り込まれていないので、それが英語力に直接結びつかなかった。
惜しいと思った。

だから、「納豆」だけでなくsleepyと状況をセットにした。
みんな、「あのナットーってなんだったのか」なんてことじゃなく、not at allを思い出してね。
Olivia: Book and CD (Olivia Series)
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