「カッコいい発音をしたい」

かなりの数の中学生の男子に、リードアラウドをした後で、アンケートや感想を読む機会があった。

英語に関して「カッコいい発音をしたい」という希望が、予想通り多かった。
「予想通り」というのは、わたしが英語を習い始めた中学生時代もそう思っていたから。

今またポートランドに来て、冷房がきついコーヒーショップにいる。
そこでネイティブの英語に囲まれて、改めて何の音が日本人に「カッコいい」(英語らしい)と聞こえるのか考えた。

「r」の発音だというのはわかっていて、すでにリードアラウドではよく練習してきた。
だが、今日はもうひとつの音素、「c」または「k」もそうだと改めて思った。

「カッコいい」に惹かれない人でも、スムースに相手に理解してもらえる英語に異存はないだろう。
意思疎通の効率が上がるのに、こしたことはない。

「か」行で発音している英語があったら、そのka、ki、ku、ke、ko の母音をとって顎の奥から摩擦させて出す「k」に切り替えると、抜群に本物らしくなる。

ネイティブの、たとえばcome が、今ここで聞えてきた。
それは「か」の音ではない。
「か」の口だが、そこで摩擦音、「カッ!」と息を短く吐く感じだ。

ところで小学生3,4年生以下の場合、リードアラウドをしている最中に、発音そのものの練習で時間をとることはほとんどない。
拍子抜けするくらい発音は、すぐまねが出来てしまうのだ。
(代わりに文字の解読、たとえばc-a-m-e と書いてkeimと読むことが難しい。)
ところが年齢が上がり、特に勉強が進んだ中学生以上では「けえいむ」と解読は出来ていて、それを日本語にある発音に当てはめるので、日本語風になる。

とは言え、「r」や「k」「c」のポイントレッスンをすれば、それは随分よくなる(カッコよくなる)から平気!(わたしもその口だ)。

日本人の英語学習には、特に動機付けが大切と、第二言語習得研究では言われている。
リードアラウドを10歳以上にする場合、そして特に年頃の男子にする場合、「カッコいい発音になる」は、いい動機付けになりそうだ。

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