先生、「気持ち悪〜」「ネバネバ」と言われる

区立小学校の午後の課外授業、今年度は嬉しい手応えがある。
M先生とときどきS先生が1学期を受け持って来て、来週で終わり。

あきられることを心配しながらも、同じ絵本を継続して使い、「絵本1冊を自分で読めるようにする」目標を明確にした。

先日は、4度目のNo, Davidの日だった。
M先生の読み方を、子どもが「評価する」ことにした。

まず、声も表現力も磨きがかかってきたM先生が、NO! DAVID!と読む。
子どもたちが「うん、まあ上手」とか同意すれば、次のページ。
だいたい「その言い方じゃ、デビッドに聞こえない」「それじゃデビッド、やめないよ」など、ダメ出しされる。
ただし、そのときに、ダメ出しした子や、全員が「手本」を示す。

驚いた。
「手本」というだけあって、どれも上手いのだ!
そして、ふと気付いた。
これまで「やだ」「できない」と言って下を向いていたり、ときには涙さえ浮かべていた少年が、あれ〜?

表情も生き生き、ガンガン声を出している。
Stop that this instant!
先生がひっくり返るくらいの剣幕で、デビッドのママの気持ちを表現してるじゃないか。

特別印象的だったダメ出しがある。
ママが、叱りすぎたのを反省して、急に優しくなる最終場面でのことだ。

M先生、RAが避けたい「3毒素」の 1. cutesy=わざとらしい
の穴にはまった。
すると反射的に、
「気持ちわるーい!」「ネバネバ〜」
の大合唱……。

ほらほら。これです、これ。
指導者向けWSでいつも注意を促している、「わざとらしさ」。
大人は、つい型で演じてしまうから、わざとらしくなり、それを子どもはすぐに感知し拒絶反応を示す。

すかさず、「じゃ、お手本やってよ」とリクエストすると……
Davey, come here…
すらっと、自然に優しく読むではないか。

大人は、「ヒャッ〜、凄い!」の一言である。

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