アメリカ、テロ未遂事件関連記事が面白い

近頃は便利になって、毎日最新版のニューヨーク・タイムズ電子版が手元に届く。

先日のNYタイムズスクウェアでのテロ未遂事件が、なぜ防げたか、の記事が今、すごく面白い。

9.11以来、アメリカ行き航空券の買い方や、アメリカ入国の際の入管審査がいろいろ変わった。
そのひとつひとつに、知恵とシステムが裏付けられているのが、今回の事件で垣間見れるのだ。

爆薬と時限装置を積んだ車を、タイムズスクウェアに駐車したのは、30歳のパキスタン系アメリカ人。
紙上では、まだMr.がついているので、容疑者なのだが、この人が乗ったパキスタン行きの飛行機が、ゲートを離れて離陸の順を待っているときに、「No-Fly リスト」からこの機にストップが出た。

危機一髪。
容疑者からすれば、あとちょっとで逃げられたところ「ア〜ア」。
「No-Fly List」という端的な名前のリストを作るシステムがあるのも、今回知った。

「ハリウッド映画並み」の、様々な偶然や幸運と、知能を結集して作ったシステムの有効な機能発揮が、この容疑者拘束までには、あったという。

今後のこともあるので、明らかにされない部分もある。
だが、いくら使い捨て携帯電話を使ったところで、入管審査を受けている人の場合は、かなりのところで捜査網に引っかかりやすいのも分かった。

航空券を買う時に聞かれる電話番号も、アメリカの入管局のファイルに入ることも分かった。

アメリカの入管で、別室に呼ばれた事があるなら、もっとひっかかるデータが、アメリカ側に蓄積される。

入国手続きするところで、係官が見ているモニターに、いったい何が出ているのか。
たいそう気になる。

わたしのは、あまりシンプルではなさそうだ。
もちろん、「怪しいものではない!」と声を大にしたいが、何しろアメリカとの行き来の歴史が長い。

「何で頻繁に来るのか」と、係官からはよく質問される。
別室に呼ばれた事もある。
5時間、拘束の意味を説明する事なく、中傷を受け、部屋から出してもらえなかったこともある(弁護士に電話すべきだったのに気付かなかった)。

長く留学していた。
持っていたグリーンカードを、取り上げられ放棄させられたこともある。

ブッシュ元大統領(父の代)と飛行機に同乗することになったときは、しばらく国際電話に雑音が混じっていたこともある。

イランやパキスタン、アフガニスタン、中国に渡航歴がある。

あのモニターに、そんなこんなが書かれているに違いない。
どうも、わたしには時間がかかっている……。
被害妄想か。

今回のパキスタン系容疑者は、かなりの部分をもうすでに認めているが、アメリカがダーっと証拠を持っていたからだろう。

個人個人の情報が、本物の犯人を拘束する役に立つのはいいが、「ぬれぎぬ」は着せられたくないなあ。

無実の「拘束経験者」は、NYタイムズの関連記事をこんな両面から、どきどきして読んでいるのである。

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