ニンジンが飛び出したリードアラウド:その2

クラスがざわついたら、特効薬は子どもたちに何か「作業」を与える。
聴かせながら全体の筋を考えるのは中断。
ひとまとめに出来る、同じ繰り返しのある3場面の読みを子どもたちとすることにした。

ほぼ同じセリフを母、父、兄が幼い少年に言う場面だ。
イラストでもニュアンスの違いが表現されていることを指摘しつつ、読みでも表現仕分けて、内容理解のヒントにしてもらうのがRA指導者の役目。

難しいところだが、ここにRAの真骨頂があるのである。
I’m afraid it won’t come up.
と少年を気遣いながら言う母と父。
It won’t come up.
と子どもらしい無神経さで言ってしまう兄。
この3者の違いと、少年の反応までを、イラストと指導者の読みとで分からせたい。

いざとなれば、説明してしまう手がある。
が、それでは印象が薄く、出来るだけ使いたくない。
このあたりの葛藤を、Aさんも感じ取ったようだった。
そして、今後のチャレンジの方向性も、この実習で見えて来たのではないだろうか。

このCarrot Seed、少年は大きい人たちの言葉より自分を信じて、見事に種からニンジンを育てたという物語。
最後にcarrot がcame upするのだが……ジャーン。

Aさんは、その場面で見事な葉付きcarrotを子どもたちに披露したのである。
子どもの目も大人の目も、大きくなったこと!

RA指導者は、ここでもどん欲だ。
「ca-rrot 」と発音チェック、そしてcarrot cakeやなんだかんだを持ち出し、carrotの発音と読みの反復練習をして、授業を締めたのである。

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