今日も、No,David!でした

 区立小学校で実習生によるリードアラウドを続けている。今日はYさんの、No, David!
生徒たちはまだそんなには読めないのにもかかわらず、2度目ではや、予想通り「飽きた」空気が漂う。Yさんは、それを見越してちょっとした口語的やりとりを準備してきた。いろいろ話題を広げたくなるが、このクラスのような入門レベルの場合は、Yさんのこの日の題材のように、疑問符whereがつく質問などに絞るといい。そして、その本に書いてない英語、whereは板書する。リードアラウドは、文字を読めるようにするのが「任務」ということ、いつも肝に銘じておこう。

 たいていのリードアラウドで、わたし自身は表現と発音と読解にほとんどの時間を使う。基本的には本に書いてない英語は使わない。だが、今回のように1冊の絵本を2,3回繰り返すチャンスがあるのなら、発展させて書いてないことを教えたり練習したりも一案だ。

 これまでの実習生みなさんに共通していることだが、生徒ひとりひとりにあてて読ませるときに、あたっていない生徒たちの緊張が緩まないような目配りが少々不足している。読みは、ひとり→全員→ひとり→全員……というパターンにして、個人がひっかかったところ、読めなかったところを全員で共有し、繰り返し練習の機会にする。生徒が10人いたら、ひとりで読むのは1回でも、全員で読むのが10回になり、ほとんどこれで読めるようになる。

 リードアラウドは、あきさせないで何度も同じ文を読ませるところに醍醐味がある。歌と同じだ。繰り返すうちにスラスラになる。

 もうひとつ、これもたいての実習生に共通することだが、4年生以上に向かって幼稚な質問や、幼稚な語りかけは注意すること。例えば、赤い風船が描かれているとする。「これは何かな?」はダメ。分からない子はいない。最初から「これ、英語でなんて言うかな?」に。または、難しい聞き方をすると低学年も大人扱いされたようで喜ぶ。例えば、「この気体を含有した物は何かな?」。

また、特に女性の「このお帽子を見てごらんなさい」のような、「お」をつけた言い方。これも「ママっぽい」というか、中学年以上の、特に男子生徒たちは「幼稚なあつかいをされた」気分になるので避けたい。

 No, David!はもう1回、同じ生徒たちとリードアラウドするので、次はどうやるのか。次の実習生のお手並み拝見!

One Reply to “今日も、No,David!でした”

  1. 齋藤裕治 より:

    Yです。大島先生ありがとうございました。
    私自身生徒の前で一人で授業を進めるのは初めての経験でしたが、自分なりの下準備と、先生との30分の事前打ち合わせ、講義中の先生のアシストにより飽きそうな生徒に対応できありがとうございました。
    今回の実習でいろいろ学ぶことができたと思っております。
    ・少人数でもどのように声を出し、引き付けるか
    ・立ち位置の重要性
    ・騒いでいる生徒には、良く分からなくて騒ぐ生徒とわかりすぎて騒ぐ生徒がいて、実習をしながら対応できることが分かったこと。
    ・個人と全体へのバランス
    ・黒板の活用による生徒の引き付け方
    等々
    ワークショップだけでは経験できない良い体験ができ誠にありがとうございました。

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