ふたつのリードアラウド・ワークショップ:その2

 来月10月10、11日に予定している2日間連続の「英語絵本リードアラウド実践ワークショップ」は、英語絵本のリードアラウドの「いろは」がわかるものになるはずだ。リードアラウドしたい人のスタートはここから。

1日目は、リードアラウドする人(readers-aloud)に重要だと考える求心力の基礎から。
歌手や声優などプロの指導経験豊富な、中西先生によるボイス・演技コーチを受ける。姿勢、呼吸、発声、演技などの基礎練習に続き、大島によるリードアラウド入門。

リードアラウドの意味や英語教育上の効果、指導法など総論的な講義を少々。その後、絵本1を使った大島の模擬リードアラウド(ライブ)を見ながら、要所要所ではさまれる具体的な指導法や臨機応変なバリエーションの付け方などを、生きた教科書で学ぶ。質問、疑問点などをぶつけるいい機会だ。この日の最後に、翌日までの「宿題」をもらう。

2日目は、前日に引き続き、絵本2を使った大島の模擬リードアラウドと、その指導法の確認や解説、質疑応答。その後、グループか個人で、絵本1か2を使ってリードアラウドを実践する。そこでの気付きや個人指導と講評で、今後の課題を各自が認識しておわり。

また「目玉企画」ともいえるのだが、このワークショップ受講者のなかで希望者には、この2日間の他に、後日スケジュールを調整し、実際に公立小学校で生徒たちにリードアラウドを実習してもらう。実習後は、大島が講評する。客観的意見を聞き、場数をこなしていくことで、求心力の備わったReaders-aloudになっていくはず。

また将来的には、「リードアラウド・ワークショップ」修了者には、リードアラウドでの活躍の場を提供できる道をつけたい。

え〜、リードアラウドって体育会系ですか

 わたしは、生まれつき(多分)体育が好きではない。なるべくそれを避けてこれまで生きてきた。晴れても雨が降ってもいつでも読書。晴れると校庭に無理矢理出されて、小学生時代は泣いた。
 
 水もだめだ。自宅の風呂で3年生のときに溺れて以来、恐い。泳げるが、パニックを起こしやすい。野球もルールを知らず、ベースを踏み忘れアウトになったことがトラウマだ。アメフトの応援に行ったが、ウェーブをやったことしか覚えていない。テニスも弓道も腕をすぐに痛めた。ゴルフは後ろに飛ばして、人にけがをさせた。車の運転では、また最近ぶつけた。

 なのに、ボイス・演技コーチの中西先生が「演技、朗読などは体育界系ですね」「筋トレのようなものが必要です」とおっしゃる。ガ〜ン。

……そして今週のわたしの課題は、下半身の訓練なのである。「声がまだあまり響かない」。「鳴ってないですね」と先生はつぶやく。

 声がまだわたしの腑に落ちていないってことなんでしょう。リードアラウドでも、筋トレが必要とは。そして体育会系だなんて。でも、正確に言えばリードアラウドには、文科系の要素と体育会系の要素の両方があって、どちらも持ち合わせていなければ、ということだ。

さあ、「文武両道」めざし、またこれから下半身に重心をおとしてのリードアラウドの練習だ〜。

ふたつのリードアラウド・ワークショップ:その1

 9月26日に第5回目をむかえる「指導者向けリードアラウド・ワークショップ」。7回連続のワークショップも残すところあと3回になった。このワークショップでは、より深い表現を目指し、英語と日本語(翻訳版)の絵本を使い、英語指導者としての呼吸法、発声、演技、朗読を学んでいただいている。

 指導者が、適切で豊かな表現で絵本を読むことができれば、英語に慣れていない子どもたちでも絵本の内容を理解しやすい。教育指導書などには、よく一行でさらっと「教師が表現豊かに読み聞かせる」と書かれているところだ。これこそ、指導する上で最重要な点だと思うのだが、独学で身に付けるのはとても難しい。そして難しいということに気付いていない人が多い。

 それなりに経験も積んで、表現豊かに絵本を読んでいるという自負もあったが、わたし自身、一昨年までどうも満足がいかなかった。遅まきながらはたと気づいて、専門家(ボイス・演技コーチ:中西健太郎先生)のドアをたたいた。

 それからみっちり(?)レッスンを受け始めて、目から鱗が……何枚くらい落ちただろう。世に溢れている「読み聞かせ」だが、親が自分の子に読み聞かせたり、オバマ大統領が子どもたちに読み聞かせたり(コチラ参照)する場合なら、想像力があまりかき立てられない読みや棒読みでも許されよう。でも、かりにも先生と呼ばれる立場にあるなら、そうはいかないだろう。いや、許されるべきではない。だんだんプロの表現とはどういうものかがわかりだして、「なんて読みをしていたんだ。申し訳ない」と、これまでの自分を恥ずかしく思った。

 そこで、この目から鱗の発見を志ある人たちと分かち合おうと始めたのが、「指導者向けワークショップ」だ。第1期は今年12月に終わるが、次は2010年2月からを予定している。このワークショップは、絵本をリードアラウドする人(「Readers-aloud」というらしい)の表現力を磨く道場として位置付けている。

 指導者向けワークショップでは、リードアラウドの具体的な方法や、子どもの指導方法は直接伝授していない。そこで別途、教育メソッドとしてのリードアラウドを学んでいただける「英語絵本リードアラウド実践ワークショップ」を10月10日、11日の2日コースで計画した。

つづく

Yo! Yes?Yo! Yes?
How Do Dinosaurs Say Good Night?How Do Dinosaurs Say Good Night?

リードアラウド9月以降の予定

都下私立小学校にてワークショップ。
9月7日 1年生
Three Little Kittens Book & CD (Read Along Book & CD)
『Three Little Kittens Book & CD (Read Along Book & CD)』

9月14日 2年生
Time to Say [Please]!
『Time to Say [Please]!』

9月28日 3、4年生
How About a Hug?
『How About a Hug?』

都内区立小学校「放課後学習クラブ」
(リードアラウド指導インターンによるワークショップ)
David Goes to School
『David Goes to School』

9月26日(土)第5回 指導者向けリードアラウド・ワークショップ
教材:
いぬとくま いつもふたりは
『いぬとくま いつもふたりは』
Dog and Bear: Two Friends Three Stories『Dog and Bear: Two Friends Three Stories』
おじいさんの旅『おじいさんの旅』Grandfather's Journey『Grandfather’s Journey』

9月27日(日) クレヨンハウス・リードアラウドの会 9:45-10:45
対象:子ども、大人
教材:How Do Dinosaurs Say Good Night? (Book & CD)
『How Do Dinosaurs Say Good Night? (Book & CD)』

場所:クレヨンハウス東京店
参加費:テキスト代のみ(クレヨンハウスで教材を購入)
申込方法:直接クレヨンハウス(03-3406-6308)へ

9月29日(火)
ボランティア

高齢者対象のワークショップ・ボランティア第8回目 
時間:10:00-11:00
対象:施設入所中の高齢者
場所:アリア二子玉川
教材:
おじいさんの旅『おじいさんの旅』Grandfather's Journey『Grandfather’s Journey』
参加希望はキッズブックスまで、メールかお電話で。

10月10、11日(2日間)英語絵本リードアラウド実践ワークショップ2009
●内容:
・リードアラウドをする人を養成する講座です
・リードアラウドを体験し、実践方法を学びます
・音読に必要な姿勢、呼吸法、発声法、演技法を学びます
・表現豊かに絵本を読む方法を学びます
・小学校などでリードアラウドの実演(実習)ができます
●対象:
・リードアラウドの具体的な方法を知りたい人
・読み聞かせがうまくいかず悩んでいる人
・授業に絵本を取り入れたい人
先生、読み聞かせボランティア、洋書担当書店員、英語教育関係者
●スケジュール:
◯第1回 2009年10月10日(土) 13:30〜16:40(休憩10分)
◯第2回 2009年10月11日(日) 13:30〜16:40(休憩10分)
●費用:
入会金…3,000円 受講料…18,000円(税込/教材費別途)
●申込方法:
コチラからお申し込みください
※ご不明点はキッズブックWebサイトでお尋ねください

軍人の後ろを歩いていたら

 ダウンタウンで昼食後、徒歩で帰宅途中、後をつけたわけではないが、ずっと軍服を来ている人(軍人でしょう?)の5歩ほど後ろを歩くことになった。

 砂漠での戦争(イラク、アフガニスタン)が長いからだろう、資料によれば、砂漠の自然の風景に溶け込むようにデザインされた、砂色で砂模様の軍服だ。靴もゴールデンリトルバーみたいな色。「過去の批判に答え、自然の風景にはほとんどない黒は、除外した」らしく、黒はどこにも使われていないのが新しい感じだ。

 彼はアフリカ系の若者で、しっかりと大地を踏みしめ歩く。そこにまず、昼休みらしいテイクアウトの昼食を持った会社員が通りかかり、「頑張ったね、イイゾ」と親指を立てながら声をかけた。若者は「ああ、ありがとう」。

 昔の軍服(ベトナム、熱帯雨林系の色)風のシャツを着た60歳代後半くらいのおじさんが、「君もだね?わしもだ」と、自らの出で立ちを指差し仲間のように微笑んだ。
「ああ、そうですね」。彼も微笑み返す。

 さらに歩いて行くと、完全に70歳は過ぎている感じのおじいさん。すれ違う時に、ちょっと顔を引き締め「Thank You」の口を作った。遠くからでもわかる、はっきりとしたThの口とYの口の形が見て取れた。
「……」。黙礼した。

 そして、わたしのアパートのある角にさしかかり、彼は左に曲がり川のほうへ降りて行った。後ろ姿に、まるでHero という言葉が浮かぶのを意識したような、存在感のある姿だった。

 彼がなぜ軍服で歩いていたかは知らないが、もし軍人で、戦争の後遺症で鬱になったりしたら、こうして軍服を着て街を歩くと、心にいいかもしれない。
アメリカは今も、戦争をしている国なのを思い出させる場面だった。