ある公立小学校の、放課後課外授業としてリードアラウドを月に3回ほどしている。これは、リードアラウド指導者実習の場としても活用させていただき、実習生とわたしのコンビでやっているものだ。
リードアラウドでなくとも、生徒の前に立つ「先生」と呼ばれるものは、生徒の表情がとても気になる。「エンターテイメント」と自ら言うこともあるリードアラウドでは特に、観客の要素もある生徒を和ませたり楽しませることにも気を配る。
その公立小学校で、気がかりがある。参加2度目のある生徒の表情がずっとこわばったままなのだ。口から上の表情筋が動かない感じ……。目が悲しそうというか、目も表情を作らない。これまで書店などでの一期一会のリードアラウドでは、こんな表情の子どもがいたとしても、そのまま帰してしまったこともあっただろう。でも、継続参加形式ではそうはいかない、と思っている。
小学校でのリードアラウドは、英語を楽しいと感じてもらい、今後の英語学習につなげる役目を持つ。が、英語以前の問題、子どもの心の問題が見えることがあるようだ。
この表情が固まった子……。5、6年生の思春期的特徴なら、教師経験から慣れているが、この子は思春期にはちょっと早いような感じでもあるし、直観的だが、問題は別なような気がする。しかし、こちらの力不足、という可能性はいつもある。ここしばらく、チャレンジだ。