コスモピア社から『多聴多読マガジン』別冊の『英語の絵本読み聞かせスタートブック』が発売になった。わたしは、読み聞かせにぴったりの絵本を13冊ほど挙げ、勧める理由とリードアラウド的読み方のヒントを書いた。どの絵本もカラーで紹介され、中身が少々見られるものもある。他の執筆者4人の推薦と解説と合わせ、とても見やすいガイドブックになって、喜ばしい。
執筆者たちが選んだのは、なかなかの名作ぞろい。本物の絵本の力が一望できる。これらの本、絵本作家が英語圏での狭き門をくぐり出版にこぎつけた本だけあって、絵画的、文学的、教育的にも一流だなあ、とつくづく思う。
そこに、Readerと呼ばれる、ESL用や日本人用またはReadingの教本として書かれた本などが並ぶと、ちょっとかすんでしまう。Readerは、いくら読んでもオチがないというか、物語を読んで “so what?”と思ってしまうのは、わたしだけ? 子どもたちもそうなのじゃないだろうか。こういった本は、本物の絵本とは一線を画するだろう。子どもたちにはみずみずしい感性があるのだから、ぜひここに紹介されているような本物の絵本、名作と呼ばれる絵本を読ませたいものだ。
ぜひ、指導者向けリードアラウドWSに参加していらっしゃる方に、本書付録のCDを聴いていただき、できればご意見をちょうだいしたい。わたしたちが目指すリードアラウドについて、建設的なディスカッションができればと思う。
『英語の絵本 読み聞かせスタートブック』で大島が紹介した絵本。