ドクタースースで初のリードアラウド、楽しかった!

 4月26日、Dr.SeussのGreen Eggs and Ham Book & CD (Book and CD)『Green Eggs and Ham Book & CD (Book and CD)』をひっさげての、クレヨンハウスでRAのワークショップ。2ヶ月ほど前に、「清水の舞台から飛び降りるよう」な気持ちで、これをクレヨンハウスですると決めた。自分のなかで、やれるという気持ちがかたまったから決められたのだとは思うが、それでも挑戦だった。

 やはりRAの指導者としては、基本は読み込むこと。もちろん音読で。ゆっくり、普通、早口、といろいろに。読んで行くうちに、ワークショップでの指導のツボが浮き彫りになってくる。それは口調だったり、間のあけかただったり。たぶん、見えて来たものが作者の意図で、それが読み手に乗り移って来る感覚だ。

 サムという子どもがトリックスター(trickster)で、もうひとりの登場人物は、名はないが常識的な「おじさん」。役柄の対比の面白さが見えて来ると、この本でのやりようが分かって来る。

 不気味な緑の目玉焼きと緑のハムを持って「美味しいから食べてごらんよ」とサムが、おじさんに執拗に迫る。声と言い方を役で大げさに違えるだけで、かなり本質に近づく。おじさん役は、大人が子どもにまとわりつかれた経験を思い出せば、演じ方が分かるはず。サム役は、「ねーねー聞いて聞いて」と大人にねだった子どもの頃を思い出そう。

 この日、本書では初のWSだったが、終了後、参加した子ども何人かから「面白かった」という声が聞けた!おまけに、そろそろ「絵本」で楽しませるのが難しい年頃の小学校中学年くらいの少年からも。最初はあまり乗り気ではなかった雰囲気だったが、「おじさん声でいってごらん」とのわたしの演技指導?で、「勉強じゃないゾ」と気付いてくれたらしい。おじさん声を出すことに、本気でチャレンジし始めてくれた。これが成功のバロメーター。遊び始めてくれるかどうか。子どもがおじさんの声を、真剣に作ろうとしているところなんて、素晴らしい場面だ。何度目かの参加で顔見知りの静かな少女も、ちょっとハスキーなかわいらしいおじさんの声を出してくれた。

 大人のノリも素晴らしかった。恥ずかしさをとりはらい、はじけて下さる方がひとりでもいると、他の大人もとてもリラックスできる。この日はまずは数人、素晴らしいはじけ方だった!ドクタースースの本の醍醐味、楽しさがちょっと伝わったかな?という手応えのあるワークショップだった。みなさま、どうもありがとう!

 5月配本のキッズブックス、ブッククラブに、Dr.Seuss’s ABCが入っている。これの解説を書くのも楽しみになって来た。

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