リードアラウド「4つの約束」:その4「家で誰かに読んであげる」

 「4つの約束」最後は、
家で誰かに(24時間以内に)読んであげる。

 この4番目の約束は、繰り返し読む習慣をつけるためのもの。「24時間以内」は、適当な数字である。でもここは、厳しそうに言うことにしている。子どもたちが、「え〜ッ?!」とちょっと心配顔になるのが、とてもかわいらしい。
 本当は、25時間後になってしまってもいいのだが、「なるべくすぐに」という意味。そして、実はここに回数も入れたいくらい。「誰か(生き物に)」と組み合わせて、家に「生き物」が4人?いるのなら4回とか。でも回数が、家族のサイズの違いで不公平になってしまうし、それは反復練習なので、実は多ければ多いほどいい。各家庭の決めごとを作るのも手である(あまり欲張らない程度に)。家族が強い興味を示すと、とても効果的だ。手を変え品を変え、繰り返す環境を作りたい。

 ハイテクを使った新作戦。ボイスレコーダーに録音して、「(帰宅が遅い)誰かさん用」などにしておくのもいい。録音することにすると、自分の英語を客観的に聞くいい機会が出来るだけでなく、(録音し直しとかで)反復練習が自然に出来る。

 家族として忘れてはならないのは、よいところについてのみコメントすること。決して、悪いところは言ってはいけない。子どもが尋ねて来たら相談に乗るという形で、直したりしてあげてもいいが、そうでない限り、家族は心置きなく「盲目的ファン」に徹するように(「先生」になってはいけない)。実際、子どもたちはファンになりがいがあるほどかわいいし、「すっご〜い!」ところだらけだ。

リードアラウド「4つの約束」:その3 「感情込めて読む」

 リードアラウドのワークショップで、子どもたちとする「4つの約束」
1.「読んでいる文字を指でなぞる」 2.「読めないところは、ムニャムニャ(なんとなくまねる) 3.「感情を込めて読む(登場人物になりきって読む)」4.「家に帰ったら誰かに(24時間以内に)読んであげる」

このうち、3.について。
これは、表現力をつけるため。日本の英語教育で、教え足りていないところだ。たとえば、英語で話すときに、英語自体と話す人の気持ちが一緒になっていないことが多い。実際の会話を相手と交わしているのに、なんだか棒読み。ましてや、本の音読などつっかえつっかえの棒読み。これらは英語であっても、英語に聞こえない。

「I like it!」と言いたかったり、そういうセリフのとき、(あ〜、それがすっごく好き!)と思って言わないと、そう言っているように聞こえない。「英会話」しているのに通じないという結果にもなり、(発音が悪いんだ)と落ち込んだりする。これは、たぶん一般に言われる発音のせいではなく、表現のせい。表情や声が「好き!」と言っていないからだ。

 表情や声は「日本人問題」でもある。文化的に能面のような顔で話したりするのに慣れている。でも、英語という言語はそれこそシェークスピア的で、喜怒哀楽を声と顔、体で表現するものだと思う。英語で話すときには、それに合わせると楽だ。 これに気がつくと、驚くほどコミュニケーションがしやすくなる。外国人にとっては、日本人の英語が、ひいては日本人がとても分かりやすくなる。
 この英語独特の表現を練習するのに、適量で磨かれた文字と、表情や情景の一部が絵に描かれている絵本が、とても使い勝手がいいのである。

 もうひとつ、感情表現の練習をするということは、おのずと反復練習になることがメリットである。英語を学ぶ上で欠かせないのが反復練習だが、ただ同じことを繰り返すのでは、すぐに飽きてしまう。しかし感情表現は奥が深く、飽きることがない……。

 大人たちの「英会話」練習にもぴったりなのが、指導者向けワークショップや成蹊の3,4年生のワークショップで使うこれ!
『Dog and Bear: Two Friends Three Stories』