指導者向けワークショップ#2、2回目とは思えぬハイレベル!その1

 3月21日、春うららの午後。欠席ひとり、入れ替わりひとりの9人の参加者でワークショップ。指導内容などを雑記風に記してみる。

1. 中西講師の時間:
○これまで練習をしていて気付いた点や疑問点をあげ、ディスカッション。
 いろいろ出たが、「練習して録音を何度かしてもうまくならない。落ち込む」について。
 わたしも同様のドツボにはまることがある。中西先生は「今つきつめないで、しばらく放っておきましょう。他の題材をやってから、ふと戻った時に、すっと壁を越すことがあります」とのご指導。本当にそのとおりなので、きっといつか驚くことがあるはず。また「脳と体では、理解の速度が違う」という事実もある。演技力も、筋トレみたいなものらしい。
 また「100のものを目指すと、実際は80だったりと下回る。ならば、200、300を目指し結果としては100になるように」とも。

○3人ずつに別れてグループ・ワーク
 ひとりひとり『おやすみ〜』の全文を読み論評する。注意点は「よいところを指摘する」。欠点を直すことよりも、よいところを伸ばすことを重視すること。個性的な演技力をつけるコツ。全員で共有するため、グループでの論評を発表。
 みなさんの論評を聞いていて、そのハイレベルさに中西先生とわたしは顔を見合わせた。的確で、洞察力が深い。そして指導者としての思いやり。グループ・ワークが成功する要素が、集団として備わっていることを確信。

 前回と今回で、一番顕著にあらわれていた違いが、間のとり方。自然な感じにはまだ努力の余地があるにしても、意味のある間がちゃんと挟まるようになっていた。『おやすみ〜』を読むときに必要な間は、全部で4分ぐらいだろう。間をとる理由のひとつは、「聞き手である子どもたちに想像させる時間を作る」ということ。

 また、今後の努力の余地としては、6歳の男子に「つまんない」と言わせない読み方の会得か。英語の本では、英語学習ということでどうにかお茶を濁せるかもしれない。しかし、指導者に求められる力としては同様。
おやすみなさいおつきさま

○『かいじゅうたち〜』
 グループ・ワークで全員が読み、論評。そして論評を共有。各ページの文尾が、体言止めだったり、(ぷつんと)切れた感じだったりするところに違和感があるという感想がでた。これは、すごい気付き! そこが、本書の「おいしいところ」のひとつ。次のページでなにが起こるのだろうと期待を持たせる読み方ができるのだ。怪獣たちの形容なども「おいしいところ」が多い。次回に期待!
かいじゅうたちのいるところ

○外郎売り
 滑舌の練習。「〜系図正しき薬でござる。」まで。「おおげさくらいに、はっきり発音する」練習を続けること。
「いい声」への願いが強く感じられた。ならばこの外郎売り、呼吸・姿勢・声の大きさなどにも気をくばり、大島にだまされたと思って、練習を続けてみてはくださりませぬか。

(つづく)

中国人の英語発音がいい。そのわけは……

 上海に週末行って来た。気がついたというか、確信したことがある。
それは、中国人の英語の発音がとてもいい、ということ。中国東方航空の機内放送を聞いていても、みんなが美しい英語である。発音だけでなく、フレージングも棒読みではなく、自分の言葉で語っているかのよう。

 街でも友人の息子でも、英語を多少なりとも話す人たちの発音が、抜群にいい。子音がきっちり決まっているのだ。p, t, bなどや、sh, chや、erなどもみんな。上海人の友人に、そう言ったら、「ほんとは、フランス語の発音のほうがもっと上手ヨ」。音が似ていて、発音が楽らしい。ペラペラ、フランス語を話しだした。フランス語は分からないが、英語に関しては、中国標準語を聞いていて、確かに英語と共通する音がかなり拾えるようだ。

 その友人曰く「中国人は食事のとき、細かい骨のあいだも舌を使ってきれいに取って食べているから、舌の訓練できているヨ」。
 これが本当なら、やはり骨なしばかり食べている日本人にはtongue twistersが必要!?今夜も、Dr. SeussOh, Say Can You Say?
『Oh, Say Can You Say?』
 を練習するとしようか。

 

指導者向けワークショップ#2の準備など

 みなさん。来る21日は、ワークショップ第2回目です。この約2ヶ月の間に、研鑽は積みましたか?(ドキッとしますね)

その「研鑽」内容としては、
1. 細く長い呼気を出す。
2. Goodnight Moon の読みで、意味のある間をとる。(何分くらいで読み終わりますか)
あのウサギ部屋のもの、ひとつひとつとウサギとの物語を考え、聞く人にそれを想像させるるような読みをする。中西先生風にいえば、「温度」が伝わるように読むこと。
ウサギはそれが好きなのか、嫌いなのか。その度合いは?
私風にいえば、文字通り「表情」をつけて。鏡で自分をみながら、一度読んでみて下さい。

それから、二種類の声を決めましたか。ナレーター(前半)とウサギ君(後半)の声が変わるところ、意識して下さい。そのふたつの声を使って読みましょう。

時間の流れを声に表せますか。2度目の「シー」を言われて以降は、声をさらに落とすこと。最後には眠りにつくので、だんだん眠くなって行く声を作ることも忘れず。

母語で実際の会話をするような自然な感じで、英語を読めていますか。録音を聞くことで、自分の読みを客観的に判断してみてください。硬くありませんか。冷たくありませんか。子どもたちがそっぽを向きそうじゃありませんか。

いかがですか?
ここでさらに、プレッシャーをかけさせていただきます。そう、予習!
予習の内容は以下のとおり。Where the Wild Things Are を、
1. レーコーダーが壊れて回転数が狂ったように、遅く通しで読む。
2. レーコーダーが壊れて回転数が狂ったように、速く通しで読む。
(これであいまいな発音が減り、自然速度の読みが安定します)

これだけです。

 先日は、中西先生と打ち合せをしました。「みなさんを揺さぶる」らしいです。魂というか、感情をつるっと出せるようになるための練習が必要、とお考えです。揺さぶられ、そして1枚目の壁を破りましょう!

滑舌、Tongue Twistersについて

より上級の”read alouder”を目指し、自分が実験台になっていろいろな練習を取り入れている。日本語の滑舌の練習に「外郎売り」を使っているが、だいぶましになってきた。と同時に、普段、話している日本語の発音が「明瞭になった」と自分でも思うようになった。また、中西先生もそんなようなことをおっしゃってくれた。

この「思い込み」や「お世辞」のおかげで、同じように英語の発音が明瞭になるんじゃないかと、Dr. Seussの本を使って滑舌の練習を始めた。
Oh, Say Can You Say?
『Oh, Say Can You Say?』
の表紙にこう謳われている。
” Oh my brothers! On my sisters! These are TERRIBLE TONGUE TWISTERS!”
無味乾燥な内容のものでは練習もはかどらないが、これは別。

今日、上手になったのは、「Pete Pats Pigs」という章。「P」の音と「B」の音のオンパレード。
“Pete Briggs pats pigs.”
これだけでも、最初は言うのが難しい。
“Briggs pats pink pigs.”
と続いていく。

「外郎売り」で習ったあるコツを、英語にも使ったらit worked!
そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ、わたしの舌……。
乞うご期待。

オーストラリアInternational Women’s Dayのお祝いに

 3月8日はオーストラリアのInternational Women’s Dayということで、それに先立ち在日オーストラリア大使館でお祝いの昼食会があり、お招きにあずかった。
 現在、Mem Fox’s Reading Magic in Japan という文化イベントを今年の秋に開こうと、豪日交流基金に申請する準備をしている。その流れでのご招待だ。

 駐日大使の挨拶にもあったが、オーストラリアでは女性の社会進出、それもリーダーとしての進出がかなり進んでいる。管理職の割合や、国会議員、科学者など30%以上女性というものが多い。在日大使館員は、なんと60%以上女性らしい。わたしがお世話になっている職員3人も、全員女性。

 「日本もこの30年で進んだが、まだ低い」と、テキパキ数字や事実をあげ日本女性の社会進出の話をしたのが、基調講演者の坂東真理子氏。女性「管理職」のパイオニアだ。「事実に即して話す」訓練をしてきた方に違いない。客観的事実を交え、話の筋道がよく見える。

 先輩女性の空気として、この坂東氏に似ているなと思い出したのが、以前朝日ジャーナルの編集長だった下村満子氏だ。優れていて、頂までたどり着いている女性の空気かな。「わたしなんか叱られる」と、カメ的わたしは首をひっこめそう。そうそう『女性の品格』にはどんなことが書いてあるのだろう。どんくさいカメは、まだ読んでいない。

 招待客ともっと懇談すべきが、どうも社交下手。反省している。交流基金を獲得できた暁には、多分この同じ場所でMem Fox さん(Ten Little Fingers and Ten Little Toes
『Ten Little Fingers and Ten Little Toes』
)を迎えての講演会とワークショップ、そしてお茶会が行われる。もしかして、わたしはその時、コーディネーター……。

 「こう表現を豊かにして絵本を読むと、読むのも聞くのも楽しいよ」と、オーストラリアの絵本作家・教育者としてbig name, わたしが信奉するメムさんに実演と講演をしてもらって、日本での英語教育のオルタナティブ「リードアラウド」を広めたい。

 かつての白豪主義国オーストラリアは、多くのマイノリティーの権利を認めた多民族国家になった。家庭で英語を使わない率も高くなって来ている。そんな中、ネイティブでない子どもたちへの英語絵本のリードアラウド、そしてその子どもたち自身のリードアラウドの効用などメムさんと、ぜひともディスカッションしたい。

 交流基金申請の審査結果が分かるのは、5月末……。