毎月ブッククラブの選書と解説でヒーヒー:その1

 キッズブックスが主催するブッククラブでは、毎月、絵本からハリーポッター程度の読み物まで7レベル別コースに分けた本、2~3冊づつを解説付きで会員に送っている。多くはリードアラウドまたは、音声を聴きながら読むことを前提にCD付きを選書しているが、この選書と解説が、結構たいへんである。

 各レベル、毎月2〜3冊選ぶのは、特に「リードアラウドに適する」というくくりがあって一仕事。とはいえ、今年分はほぼめどが立ってすでに滑り出している。選書で苦しんだ後、いつも思うのは、そして”speak aloud”したいのは、「リードアラウドは選書もミソ」ということである。

 その売り物の選書、およその基準は以下のとおり。
○その本の文学性、芸術性がある程度高いこと。
読解を深めて表現するのに、もともと底の浅い本では読み手がのらない。読み手がのっていないと、それが聴き手にすぐにバレる。それでは、一緒に読んでいただけない。文章、ユーモア、構成、イラストなど、本自体の知名度とは関係なく選者が信じる一流どころを選ぶ。ただの知育系の本は、ここでたいがい選にもれる。

○文章が音読を意識したものであること。
音読、それも子どもたちを対象に、作家の磨き抜いた言葉で書かれたものを見つける。それでこそ、読みがいがある。語彙が洗練されていることや、音の美しさ、内容の分かりやすさなどが決め手。

○絵本は、英語を母語としない子どものために、絵でも分かりやすいこと。
各ページの絵がテキスト内容の説明になりうるものを選ぶ。テキストに書かれていることが、ほぼ視覚的に見られるものでないとリードアラウドは成功しない。

 こんな基準が、わたしの体の中に染み付いたようで、近頃は一読で、リードアラウドに適するかどうかを直感できる感じだ。解説を書いていて疲れてしまったときなど、ずらっと並んだわが子のようにかわいい(?)ブッククラブの本たちを眺めると、すっと疲れが飛んで行く(ときもある)。

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