指導者向けワークショップ#2、2回目とは思えぬハイレベル!その3

 第2回目ワークショップの後半の時間はメイン・テキストを使って、およそ次のように進んだ。

Where the Wild Things Are
Where the Wild Things Are』のレッスン・テーマは、ドラマチックな物語の進行と展開。そのためのポイント5つの確認。そのひとつ目の「三者の違いを際立たせる」では、全員に登場人物3人の会話部分を、際立たせるように朗読してもらった。
「かいじゅうたち」のせりふのなかに含まれる物語のテーマなどを読解したうえで、機械的な方法に偏らない、自分のなかの意識の変化で、セリフをさらに立体的なものにすることが今後の課題。

 ポイント2つ目は、「3つの舞台をそれぞれ際立たせる」。レッスンは、まず3つの舞台をはっきり意識することから。そして、読むだけで舞台が変わったという「空気」を出すという目標を提示。わたしが、このことを言っただけでも、みなさんのなかの意識がはっきりしたのだろう。だいぶ変化が表れた。あとは、もっと自然にかつドラマチックにするように練習!

 その他、全体としてwildな状態と非wildな状態を際立たせるという意識の確認と、キーワードとキーフレーズの確認、そして主題的せりふ、「we’ll eat you up-we love you so」の意味とその表現方法などを確認。

 試みとして、物語の進行につれて変化する感情の強さをグラフ状にしたものをみなさんに配布。そこで、最高値100になる場面がどこか、また感情変化の落差が大きいところはどこかをディスカッション。自分の朗読の表現に起伏を付ける指針になるといいのだが(ただし、あくまでも指針)。

 英文で書かれたものを、日本人の子どもたちに、なるべく日本語訳せず読み手の表現で理解させることができるか。これがリードアラウド方式の最重要テーマのひとつ。いつもこのテーマを念頭に、表現を考えていきたい。

 さあ、みなさん。読みがいのある、深い主題もある『Where the Wild Things Are』で、自分の表現を広げてみましょう。個々の個性が大切。客観的に自分を見て、個性を伸ばすよう、自分自身の指導者でもあるように。

(#2報告は以上)

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