decoding(解読)とread aloud

 本をリードアラウドすることの長所に、文字のdecodingがあげられる。

 expertiseという単語でこんな経験がある。expert という単語は知っていたので、文章を読んでいて文中のexpertiseを見て、「エクスパータイズ?」と頭の中で発音し、なんとなく文脈的に「専門家としての判断」と意味は想像して済ませていた。それとはまったく平行して、人々と英語で会話を交わしていて「エクスパ」「ティー(T)ズ」という言葉(2語?)がいつも「連語」として耳に残っていた。「専門的な力」という理解で意味が通るので、それで済ましていた。そして、長ーいときが流れていった……。
 しかし、ついにある日、新聞を読みながらexpertiseに目が止まる。ハッとした。expertiseって、どう読むの?もしかして……、そこでやっとのことだ。辞書を引いたのである。発音までさせてみた。「イクスパティーズ」、語尾にアクセント。「エクスパ」「Tズ」!!長年の謎が解けた一瞬だった。

これがdecoding。ここまで単語を知って、やっとマスターしたことになる。もう自分の会話にも入れられるし、文章にも書ける。この単語をわたしは長い時間をかけて、やっと習得したわけだが、もし辞書を引き発音チェックしていたら、または……そう!CDと本をいっしょに読んでいたら……。

文字という一種の暗号を、自力で読み発音して意味を「解読」するには、なかなか長い時間がかかることもある(わたしが特別怠慢なせいもあるが)。それをあっと言う間に短縮することも可能なのが、正しく誰かにread aloudしてもらうことなのだ。生でも、CDでも。

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