最近クレヨンハウスのリードアラウドで思うこと

 クレヨンハウスでのリードアラウド・ワークショップも、会を重ねた。毎回おなじみの顔も増えたが、半分以上は新顔だ。そういう参加者構成で気付いた点がある。

 「日本人は英語の発音が苦手」というのは過去の話だということ。最近では、発音についてワークショップで言及した覚えがない。特に参加する子どもたちの場合、ほとんどゼロ。近頃では、指導者として「発音」というチェック項目があることも忘れてしまう。

 そうだ……、成蹊でも発音について直すことはほとんどゼロ。「カッコイイ発音のヒント」のようなことは話したことはあるが。

 つまり、小学生のうちなら、日本人発音のクセがついていない!わたしたち大人が学生時代苦労した、あの「発音」って、中学高校での勉強の仕方のせい?発音ではなく、発音記号を習った覚えがある。発音のいい先生が多かったはずの学校にいたが、生徒として発音に注意が向かなかった……。教科としての方針が違ったのかもしれない。

 その代わり、文法はかなり強化され、普通のアメリカ人には勝てそうなくらいだ。この点、今は?文法力も維持し、今の発音センスを保てば……、英語に関しては、子どもたちには明るい未来がある!

リードアラウド、大阪へ行く

 今日、表参道のクレヨンハウスで、The Happy Eggのリードアラウドの会が開催された。お天気もいいし、たぶん絵本自体も絵柄などが好まれたのだろう。23組の参加、1組2~3人の場合もあるので人の数は倍くらい。たいへん喜ばしいこと!

 そこで発表されたのが、大阪のクレヨンハウスでも初めてのリードアラウドの会が、
3月28日(土曜日)13:00~14:00
に開催されるということ。
詳細は06-6330-8071まで。
アクセスは、こちら
絵本は、今日と同じThe Happy Egg
The Happy Egg』。

今日も確信したが、この絵本、使いやすい。英語自体は簡単で、文字は少なく、内容は絵で想像でき、絵がかわいらしく味がある。繰り返しがあり、その分、朗読者の演技力を求められるが、ワークショップならみんなで、あれこれ演じて遊べる。「無理をさせた」という罪悪感を、ほとんど感じないで、今日は本当に1時間楽しくやれた。時間配分も、まあまあうまくいった……。
みなさんは、楽しめただろうか。

「遅さの技法」としての朗読

 また朝日新聞の夕刊である。哲学者・翻訳家の中山元さんの随筆に、朗読と翻訳について面白いことが書いてあった(2009.2.21)。

 「優れたテクストの多くは長い時間をかけて書かれたものであるのに、読む者の目は、しばしばテクストの上を高速で滑走してしまう」。そう、そうなんだ!いくら絵本であっても、出版となれば作家や編集者は推敲に推敲を重ねる。それを読者はさらっと読みがちだ。

 そこで「思考を読み解くためには、遅さというものが大切なのだ」!では、どうすればいいか。著者はこう書く。

「一つはテキストを耳から聞く」こと。著者自身は「テクストを朗読する、そして録音する」「語り終えた言葉を録音で聞く」。こうして他の人が書いた文章のなかの考えが、だんだんこちらの考えと絡み合ってくるという。

 そこで、わたしたちのリードアラウドの練習というのを考えた。リードアラウドすることは、実は本の内容理解を深めているってことなんだと、また納得。リードアラウドは、思考を育てるための「遅さの技法」のひとつだった……。

 ちなみに、遅さの技法の「もう一つは、翻訳してみること」。「外国語を翻訳するという作業は、もとのテクストの言葉と構文を、ぼくたちの思考の道具である日本語の言葉と構文で言い換えていく営みである」!!

Reading Magic、作者自身が語る

 今進めている今年の「大プロジェクト」は、「Mem Fox’s Reading Magic in Japan」である。豪日交流基金に近々申請書を送れる段階に、やっとさしかかった。

 わたしのリードアラウドの「心の師」、Mem Foxは絵本ベストセラー作家であると同時に、そのReading Aloud のパフォーマンスも感動的である。ぜひ来日を実現させ、ひとりでも多くの日本人にRead-aloudの意義や、仕方などをドカンと伝えて欲しい。

 その彼女が書いた親向けのRead-aloud 啓蒙書、Reading MagicのCD
Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives
『Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives』

を見つけた。Reading Magic の本
Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives Forever
『Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives Forever』

を、著者自身が読んだものだが、ただのオーディオブックと意味が違う!
 本文中「たとえばこの文、こう読むといいのです」とあって、彼女の絵本のテキストが転記されている箇所がある。そこをCDだと、実際に
彼女がread aloudしてデモンストレーションするわけだ。何カ所もあるから、それがここで聞け、こちらは練習出来るのである。実にpracticalだこと!

朝日夕刊「よい呼吸」

 近頃は夕刊を取っていない人、または新聞そのものを取っていない人も増えたので、ちょっと夕刊からの紹介。2月16日付で「体とこころの通信簿」というコラム、この日は「よい呼吸」と題されたもので、わたしたちのボイストレーニングに関係する内容のものだ。

 この記事は、最近日本では「口呼吸」の人がふえていることへの警鐘でもある。空気中のほこりや細菌、花粉も入りやすい口呼吸。「口呼吸をやめて、鼻呼吸にするだけで健康になる人がたくさんいる」と口腔科の先生。統合生理学の先生によると、「腹筋を使い、息を10~15秒吐いた後に吸い込む『腹筋呼吸』を5分以上続けると、脳幹から気分を安定させる脳内物質セロトニンの分泌が増える」と。これ、中西先生の「ストロー呼吸レッスン」ですね?

 息を細くなが〜く吐く。紙上でもヨガの先生は「吸うことよりも吐くことを中心に考え、息を吐き切る練習をするのがいい」と言っている。「息をしっかり吐き切れば、横隔膜や腹筋などの筋肉が強く収縮し、その反発で自動的に胸部や腹部が拡張」するのだ。

 この呼吸は、声を響かせる胸を開くだけでなく、「気持ち」もよくするから声もよくなる効果が倍増するのかも知れない。
 さあ、今日も、鼻から息を吸ってほそ〜く、なが〜く吐く練習をしよう!