上海にて:その1

上海人の友だちがいる。同い年の気功師で以前は、用賀で治療をしていて、わたしはその患者だった。上海に帰ったその一家から声がかかり、3度目の上海に行って来た。
shanghai2shanghai1

今回のメインイベントは、中医に会うこと。東洋医学の先生だ。上海中医葯大学付属岳陽医院、Yueyang Hospital Shanghai University of Traditional Chinese Medicine というところの、腫科専門つまりガン専門の「超名医」といわれる陳先生のアポがとれた。友人は、そこの掌科つまりマッサージ科の先生の弟子だった関係で、 普通はすぐにはとれない予約を何人か飛ばしで入れてもらえたのだ。

「亀!亀!亀はいかが」と、自転車のカゴに、池からとれたて?の生きた亀を山盛りに入れて大声をかけて売っている兄さんに、ぎょっとさせられた大通り、 その一角を曲がると、1920年ごろからあるというその病院の旧館が見えた。わたしが小さい頃、父に連れられて行った医科大学の研究棟のような昭和という か大正の香りがする。お化けが出そうだと怖がった、そんなたたずまいのビルに一瞬どきり。タイムワープしたようなところで面白いと言えば面白い。そこは現 在は薬剤部になっているらしい。

診察はその奥にある新館で、赤茶のペンキが塗られたビルでぴかぴかだ。患者もコンピューターで一部管理されている、モダンなところだ。何事も先払いなの が中国的。患者登録と支払いを済ませると、特権?のおかげか、あまり待たずに「タイトウ イェン メイ (大島英美?)」と名が呼ばれた。診察室の中に 入って、驚いた……。

(つづく)

コメントを残す

CAPTCHA