「5年生用の靴」がないように、「5年生用の本」もない。学年ではなくレクサイルで探すぴったりの本

 「5年生用の靴を下さい」といって靴屋に行く親はいなくとも、「5年生用の本を下さい」と本屋に行く親は多い。でも本も、靴と同じく、「サイズ」をいわないことには、ピッタリのものがすぐにみつからない。

 靴の「サイズ」とは、scale、尺度のことである。そして「24.5センチ」とかいうときの「センチ」は、unit、つまり単位だ。わたしが英語の本を紹介するとき、またキッズブックスのブッククラブのレベル分けをするときは、Lexile frameworkと呼ばれる尺度を使って、その本の難易度を示す。そのときの単位が「L」、レクサイルである。つまり、
「サイズ」=Lexile framework
「センチ」=L(レクサイル)
ということ。

 同じ5年生でも、靴のサイズが18センチだったり、24センチだったりするように、ネイティブの5年生の子の本を楽しんで読める力、レクサイル尺度が560Lの子も、1030Lの子もいる。24センチの靴は、足が18センチの子にはブカブカなのと同じで、560L(Sarah, Plain and Tall
『Sarah, Plain and Tall』
)の子が1030LのハリーポッターHarry Potter and the Half-Blood Prince (Book 6)
『Harry Potter and the Half-Blood Prince (Book 6)』
を読んだのでは「頭にブカブカ」、ピンとこないだろう。

 ピッタリの靴をはいてこそ、疲れずに歩け、かけっこもできる。同様に、適した難易度の本を読ませてあげてこそ、意味がわかり、おもしろくなってどんどん進んで読むようにもなるというわけだ。

 

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