クレヨンハウスでのリードアラウド:思ったこと

 この日曜、月曜と、リードアラウドの会が2回続いた。

 日曜日は、クレヨンハウスでGoodnight Moon。今回この本はわたしにとって初めてづくし。リードアラウドで使用も初めて、準備に「プロフィール」を作ったのも初めて。ヴォイストレーニングをつんでの朗読を入れるのも初めて、などなど。

 結果は、「ほっ」。手応えがあった、おもしろさが伝わったという感じ。大人も子どもも、退屈だけはしなかったみたいだ。(でも男性約1名の「よくやるよ〜」とちょっと冷めた目を感じたような……。)

 予習の段階で、主人公の子ウサギの、大げさにいえばその人生を考えて、書き出してみたのがよかったみたい。登場人物の性格付は、こうやっていくのだという手応えがあった。性格が決まると、絵本に登場するものたちへの思い入れが、それなりにできる。これで、主人公の子ウサギの、この本に描かれたある晩の就眠までの言葉(テキスト)が、それらしく読めるようになるものだ。

 もうひとつ今回特別心掛けたのが、絵をしっかり詳細まで見ること。子ウサギの視線でも見てみること。どこにあるものに、主人公は声をかけるのか。距離感、位置関係などまで考えるべきなのである。「月におやすみなさいというのと、星にいうのでは、遠さが違うんだから声の大きさ変えなくちゃ」といったら、半分本気で「あ!」、半分「ご冗談を」という顔をするので、とてもかわいらしかった。

 登場人物の性格付けと、距離感、これだけでも、リアルな演技、リアルなリードアラウドに近づけそう……。

Goodnight Moon
『Goodnight Moon』

Goodnight Moon Book and CD (Share a Story)
『Goodnight Moon Book and CD (Share a Story)』

2009年度リードアラウド指導者向けワークショップ予告

 懸案のリードアラウド指導者向けワークショップ、やっと大枠が決まりました。

近日中にキッズブックスのウェブサイトからお申込み頂けるようにします。今回のワークショップは、おおよそ以下のようなものを考えています。以下、ご参考まで。
中西健太郎(なかにし けんたろう)先生:ヴォーカル、演技指導スタジオのコスモスフラワー主宰。東京芸術大学音楽学部声楽科在学中よりヴォイストレーナー、演技指導に従事、大手芸能事務所やレコード会社より委託を受ける。クラッシックをバックグランドとしつつ、テクニックのみに偏ることのない発声法と表現に対する的確なアドバイスは、多くのプロの表現者から大きな信頼を得ている。指導においては、生徒ひとりひとりの個性を尊重し、生き生きと輝いた表現を大切にしている。

★★★★★★★★★READ ALOUD WORKSHOP 2009(案)★★★★★★★★★
ワークショップ、このたびはピアノを使うこともあるので、世田谷区用賀(新玉川線渋谷から12分)駅から徒歩4分の、大島宅で開催。スペースの都合もあり、小グループのものとなります。以前RA指導者向けワークショップに参加し、メールアドレスを登録くださった方には、近日中に決定内容でお知らせを送信します。
目的:
初めての方で、RAにご興味があり、お知らせをメール受信なさりたい方は、キッズブックスにご連絡下さい。
大島英美が提唱する「リードアラウド(生徒自身が英語絵本を演ずるように声に出して読むことで、英語を楽しく学ぶ方法/RA)」に興味がある英語教師や指導者自身の朗読力を、発声法と演技力両面から磨き、RA指導のスキルをアップさせる。

またみなさんと、さらなるRA研鑽できる日をわくわくして、お待ち申し上げています!See you soon!
対象:日本語を母国語とする英語教師、絵本の朗読力をつけたい人、RA指導のスキルアップしたい人。定員10人程度。

リードアラウドと、リーダーズ・シアター1

 The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension
『The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension』

を他の英語の先生方と読み終えたのが夏の前。副題が、Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehensionというので、Oral Readingという大きな英語学習のワクがあること、その学習法のひとつに、役に別れて1冊の本を演ずるように朗読するReader’s Theaterというものがあることを、この本で学んだ。(1)

 読書すると後で不思議なこと、はやり言葉で言えばChemistry、が起こることがある。本書のキーワードやキートピックスが、わたしの頭の中で泳いでいた(潜水していた?)らしい。最近になって、このReader’s Theaterが、わたしの頭の中の他の記憶と手をつないで(有機結合して?)ぽっかり浮かんで来たのだ。

 それまで、いい考えが浮かばなかった懸案というものがあった。そのひとつが、小学校5、6年生をリードアラウドだ。わたしが満足いく「魅了」がまだ出来ておらず、どう彼らを引きつけるかということ。これはもう1年以上、脳の下の方で潜水状態にあった。(2)

 そんなある日、キッズブックスのブッククラブの選書の1冊、Sarah WeeksのTwo Eggs Please
『Two Eggs Please』
を読み、そのテキストのうまさに敬服し、彼女の公式サイトを見た。そこで、Weeksが呼びかけ人になって他に3人、わたしもその作品などをよく知っている児童書の作家たち、Avi
Crispin: The Cross of Lead (Newbery Medal Book)
Crispin: The Cross of Lead (Newbery Medal Book)』、Creech
Love That Dog
『Love That Dog』
、Dean Mayers
Bad Boy: A Memoir
『Bad Boy: A Memoir』
Reader’s Theaterなるものをやっている動画を見た。(3)

 そうしたら、しばらくして(1)(2)(3)が「手をつないで」脳みその海に浮かんで来たのだ! (つづく)

 

Reader’s Theater、リーダーズ・シアターって何?

 「リードアラウド」のワークショップ、Let’s Read Aloudは、一期一会の英語絵本エンターテイメントのようなもの。参加した子どもたちとは「家で必ず(24時間以内に)誰かに読んであげること」を約束して解散するとはいえ、その成果をその後に確認するわけでもない。

 勉強会で勉強したThe Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension
『The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension』
にもあったように、そして経験でも知っているように、読みは繰り返すほど上達するが、それがなかなか出来ないことなのである。Repeated readingは上達のコツだが、それをわたしたちはあまり進んでやらない。

 この繰り返しを、自然に自分から望んで、子どもたちがやるようになる秘策、それがReader’s Theaterだ。劇の場合はセリフの暗記が必要で、そのストレスがかかる。教師としても、脚本や衣装、舞台装置など負担が大きい。それがないのがReader’s Theater、リードアラウドの派生、バリエーションだろう。

 会話体の多い絵本を選び、数人を役に振り分ける。本文のそれぞれ受け持ちのところを演じるように読む。心ゆくまで練習後、後日クラスメートなど聴衆の前で、本を手に朗々と読む。

 このReader’s Theater、初級は初級でそれなりに、たとえばTough Boris
『Tough Boris』
なら、He was~のところを読む人、They were~の人、それからナレーターと3人に分ける。
You Read to Me, I'll Read to You: Very Short Stories to Read Together
『You Read to Me, I’ll Read to You: Very Short Stories to Read Together』
だったら、もともと読み合うようにパートがはっきり別れている。

 中級、上級用に全体が長い物語を選んでも、子どもの聴衆はだれるので、例えば10分で読み終えられるシーンだけにする。そうすれば、Charlotte's Web (Trophy Newbery)
『Charlotte’s Web (Trophy Newbery)』
もいいらしい。ちょっとこれから、そういう目でも絵本を選書してみる。そして、2回か3回のセッションで演ずるところまでの「セット」のワークショップをやって、成果をみてみたい……。