英語オーディオブックは本と一緒に:その2 どんな聴き方がいいの?

Q オーディオブックは、無料のポッドキャストなどと比べるとお金がかかりますが、どんなところが優れていますか?

A プロの朗読を聴くことは文章理解の助けになります。フレーズの切り方や息継ぎの場所を知ることで、分かりにくかった構文の意味がすっと腑に落ちることが多々あります。文章の区切りが分からないと、結局、何が書いてあるのか意味不明になって、物語がまったく楽しく思えないでしょう。オーディオブックが読解を助けてくれます。

 朗読を聴きながら本を読むことに学習効果があるというデータもあるため、アメリカでは特に学習困難児などに勧められているようです。同様に英語を苦手とする日本人も、朗読を聴きながら本を読むことをお勧めします。

 コストについては、家庭教師代と考えればいいのではないでしょうか。さぼらないよう見張ってもらうコストと。朗読を聴いている間は、頭は休むことなく集中しています。本だけを読んでいるときのように、ふとぼんやりしている暇がありません。また発音のチェックもできるので、ネイティブの家庭教師に見てもらっていると考えたらどうでしょう。

Q 大人の日本人が英語力を磨くためには、どんな聴き方をすればいいのでしょうか?

A 本とオーディオブックの両刀使いが望ましいです。例えば『Golden Compass』を聴いてみると、作者自身がナレーションを担当し、会話部分はオールスターキャストです。すると、「イギリスなまり」「老人なまり」「外国なまり」などクセの強い部分があって、何を言っているのか分からなくなりがちです。せっかくいい表現を聴いても脳に残りません。耳と目、聴覚と視覚のふたつを使って、何を言っているか確認しながら聴く必要があります。さらに、指という触覚も使って読むと、もっと深く記憶されるという学者もいます。
His Dark Materials, Book I: The Golden Compass (His Dark Materials)The Golden Compass (His Dark Materials, Book 1)

 わたしは、鉛筆を持って聴きます。ぴんと来なかった言葉やフレーズがあったら鉛筆で印をつけていき、ちょうどいい区切りまで再生を止めません。まずは、全体の意味をとることを最も重視します。
 きっちりと決めたところまで進めた!という達成感が、たまらない。オーディオブックには、ペースメーカー的機能があるのでしょう。印をつけたところは、あとでおさらいの時間がとれたときに(たいていは気になって仕方ないのですぐに)調べます。

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