再びMem Fox:Forget the singing nun

この晩夏(初秋?)の大きな宿題のひとつは、オーストラリアの作家であり、「Read Aloud Woman」として子どもと本の出会い方と大切さを指導者や親たちに説いているMem Foxさんの日本への招聘企画書を書くこと。

この企画書で日豪友好基金獲得に成功すれば、日本でも、彼女のただならないRead Aloudへの情熱、読書と読書教育への愛を、子どもたちや親、教育者に伝えられる。

Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives Forever
『Reading Magic: Why Reading Aloud to Our Children Will Change Their Lives Forever』に続いて
Radical Reflections: Passionate Opinions on Teaching, Learning, and Living
『Radical Reflections: Passionate Opinions on Teaching, Learning, and Living』を読んでいる。
彼女の教訓を列記した章で大笑いした。Lessons from a Homeと題された章のLesson Nineに「Forget the Singing Nun」とある。これは『Sound of Music』で、ジュリー・アンドリュース演じる尼さんNunが歌いだす有名な場面をふまえての話だ。

「When you read you begin with ABC, When you sing you begin with do re mi…」ときて、ドレミの歌になる場面のところ。Memは、こう書く。
She’s wrong. 「彼女は、間違いを犯している」。

大喝采! そうそう。本を読むとき、ABCで始まらないぞ! 「この尼さんの言うことは、忘れて下さい」とMem。わたしも大賛成だ。本はstoryで始まるのである。story→sentences→phrases→words→そしてABC、つまり最後がlettersとなる。

人を見るときも、細胞から見ないで全体像から見る。自然環境でも、森を見てから木を見る。本を読むには、物語から入って、文字には最後に目が行くものじゃないか。
Readingというものを教えるのに、子どもたちを魅了する物語=本から入るべきだというのが、Memの主張だ。そして、魅力的な本を選び、魅力的に読んで聞かすことを大人はすべきだと言う。

Phonicsというメソッドが、日本ではだいぶ普及した。ここ15年くらいのことかと思う。Letters(アルファベット)を教え、その次にこの Phonicsで単語のスペリングとその読み方の規則を教える。フォニックス以前は、規則を教える段階をふまえず、スペリングは書いたり見たりして丸覚えしていた。だが、教える順番というか、方向は同じだった。つまり、小さい単位から大きい単位に向かう。

これじゃだめだめ。無機的で面白くない。わたしたちは、「細胞」を恋いせないが、細胞からなるヒトは恋いせる。Aを好きになったり、Bを、Cをと文字など好きになったりしないが、本には恋心を抱ける。好きになると、苦じゃなくなり、もうそれは「勉強」ではなく、止められたってすすんですることになる。

わたしもそうだった。読書や国語が勉強とは思えなかった。読書が宿題?なんて思わなかった。読書って、そういうもの。それが英語の読書だって同じだ。ちょっと時間がかかるが、日本人もそろそろ英語の学び方を変えたら?

さあ、そのための「大先生」、Memを日本に呼んで、あの情熱で日本人に伝えてもらおう。