アメリカではLabors’ Dayのため、先週末から3連休だった。Powell’sや、その近辺のおしゃれなPearl Districtという地域は観光客などでにぎわっていた。
休みの間もまた、朝からPowell’sだった。作家アルファベット順のコーナーで、Rのあたりの本を手当たり次第見ているときのことだ。座り込んでいるわたし位の背丈の、5、6歳の少女がやってきた。ふと目をやると、胸にしっかり1冊の本を抱えている。表紙が目に飛び込んだ。Obama! 子ども用に書かれた、民主党大統領候補オバマさんの本だった。
少女の肌の色は薄いほうだが、アフリカ系であるのがわかる。彼女に向かって「そこのラックにある本はいけないよ。ちゃんとした本を、棚からあと1冊選びなさい」と言う、話し方や発声だけで教養があると知れる男性の声。声の主はと見ると、「あれ、オバマさん?」。一瞬、それと見まがうほど、大統領候補者に似た端正な顔立ちのアフリカ系のお父さんだった。
パウエルズではそこここに、オバマ候補の自伝や関連書が、そして街には彼のTシャツやポスターが溢れている。犬にやるクッキーに、ブッシュの姿をかたどったのものもある。「犬に食わせろ!」というわけ。
行きつけのチョコレート屋には、民主党のシンボル、ロバと、共和党のシンボル、ゾウの形のチョコが並んでいた。ロバの売れ行きがよいようだ。
今晩のわたしの枕元には、
『Goodnight Bush: An Unauthorized Parody』
という
『Goodnight Moon Book and CD (Share a Story)』
のパロディ本が……。
『Barack Obama: An American Story: An American Story (All Aboard Reading)』