先生たちにはそろそろハロウィーンの季節

お盆休みが終わると、秋の足音が聞こえてくる。まだまだ暑くてたまらないところだが、先生たちは秋からの授業のことがそろそろ気になってくる時期でもある。

今年はCorduroyのハロウィーンの本を読んでみよう。オリジナルの
Corduroy (Puffin Storytime)
『Corduroy (Puffin Storytime)』

は、Don Freemanの名作でロングセラー。NYCのデパートで売られていた、コールテンのズボンをはいたクマのぬいぐるみの物語だ。1960年代の香りがする本だ。でもこちら
Corduroy's Halloween (A Lift-the-Flap Book)
『Corduroy’s Halloween (A Lift-the-Flap Book)』
は、Lift-the-Flap Bookシリーズは、キャラクターは生かしているが別の作者によるもの。1ページに小さめの文字が3~4行。
It’s fall! The air is colder, and the trees are turning red and yellow.
冒頭はこんな感じだ。本書で、秋の風物詩を教えたい。「raking leaves」とあるが、この「rake」は日本では案外大学生だって知らない単語だ。子どもに笑われる。コーデュロイが使っているこの絵を見たら、しっかりと脳裏に焼き付くことだろう。
見開きページには3つのflapsがついている。
What is hiding under the leaves?
What is hiding under the pumpkin?
What is hiding behind the wooden door?
と、それぞれを指しながら問いかけて、生徒に会話に参加させたい。前置詞「under」と「behind」はこれでバッチリ。見開き2ページで、もしかしたら45分遊べる(授業ができる)。
続く3場面、First, Next, Finally でそれぞれテキストは始まり、順番に述べる論理的文章のわざも学べる。各ページflapsが4つもあるところもあって、underとbehindがいやっというほど使える……。

英語レベルが次なる段階にある子どもたちには、Yoko & Friendsシリーズから、The Halloween Parade
The Halloween Parade - Book #3 (Yoko & Friends School Days)
『The Halloween Parade – Book #3 (Yoko & Friends School Days)』
を。
Early readers用に作られた本シリーズ、日系ネコの少女ヨーコと親友ティモシーは、ハロウィーンの仮装にあるものを選んだ……。ヒント、Yoko Yoko
『Yoko』
に出てくる彼女の好物の食べ物。
1ページに6~12行の文章だが、すべてのページはカラーの挿絵つきなので、どうにか息切れせずに読めるかも。

そしてしんがりは、かなり英語が読める中学3年生程度に、こんな絵本を。
The Graves Family
『The Graves Family』

まあ、怪物一家のようなヘンな一家が、ある秋の夜に、主人公たちの住む静かな町に引っ越してきた。そのコミュニティーでは、彼らを「怪物」として忌み嫌 うか、「個性」として受け入れるか揺れる。異質なものを排除しがちな日本だ。そこの若者たちにこそ、本書の意味を考えて欲しいじゃない?と先生なら思うだ ろう。文章もたっぷりあるが、色遣いや構図、デザインも一流の絵本で、読解力の足りない部分をずいぶんと助けてくれる。

さあ、秋からの新学期。これらの本が、英語の楽しさを知るきっかけになるといいな……。

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