antはaunt?「正しい発音」ってどういうことだろう

 イギリスの児童文学のRoald Dahlは、もともと英語圏の子どもたちには絶大な人気を誇る作家だ。ここのところ、映画『Charlie and Chocolate Factory』の原作者として、普段児童書になじみのない人たちにも知名度が上がった。
イギリスのスーパーロックバンドLed Zeppelinの結成前夜の話を
Charlie and the Chocolate Factory
『Charlie and the Chocolate Factory』

Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)
『Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)』

で読んだ。
 Roald Dahlは、正確には親がノルウェー人なのでノルウェー系だが、一応イギリス生まれのイギリス人で、当たり前だが……イギリス人らしい。文章の感じや、ユーモアの質、ちょっと意地悪だったりアクが強かったりで、そこにイギリスを感じる。
 デビューを目前にして、バンドの名前を「鉛の飛行船(Lead Zeppelin)」にしようということになった。そこに、マネージャーのストップが入った。いわく、「アメリカに打って出ようというバンドだから、アメリカ人に発音しやすいものにすべきだ。『Lead Zeppelin』じゃ、アメリカ人にリードゼッペリンと読まれてしまう」。そこで、「Led」という当て字にしたというエピソード。

 最近、立て続けに
 これは、なまりはなまりでも、「鉛」の綴りと発音のこと。英語には、こういうsound outが難しい単語が多々ある。移民などが多く、識字率が低めのアメリカでは、よく読み間違いが起こる。「lead」も、動詞の「リードする」という意味で使うときは、読みは「リード」。だが、名詞の「鉛」を意味する時は「レッド」と読む。これは、「read」の過去形も「read」とかいてレッドと読むパターンと同じだ。ああ、ややっこしい。
Dirty Beasts
『Dirty Beasts』

Revolting Rhymes & Dirty Beasts CD
『Revolting Rhymes & Dirty Beasts CD』

 マネージャーの、「イギリス人なら間違えないものも、アメリカ人ときたら……」といったニュアンスが、イギリス人らしくておもしろい。

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