Crispな朝、ポートランドのファーマーズマーケットヘ

 初秋のような、からりとした晴天で、crispな朝。今年の夏2度目のポートランドのファーマーズマーケット。今日は、「こんなマーケットが表参道でできたらいいよね」と言う視察のカップルとご一緒だ。

 毎土曜日8:30から2:00に開催されるが、今日は10:00に行った。2本の道のそれぞれの側にぎっしりの店と、その2本の道の間の芝生にはひとが休めるところや、屋台がでている。このファーマーズマーケットのキーワードは、ローカルとオーガニック。近隣の農家や畜産農家や漁師や猟師が、野菜、果実、海産物、肉、花などなどを持ち込んで売る。毎週おなじみの顔が多い。

 朝食抜きだったので、Tamaleを食べる。トウモロコシ粉を練ったものをトウモロコシの皮でつつんで、ちまきのようにして蒸したものに、サルサとサワークリームをつけて食す。お腹がすいてもいたので、やけに美味しかった。

 トマトのコンテストがあったり、カントリー/ブルースの演奏家が演奏していたり、アメリカのフェアの伝統的雰囲気が想像できる。たとえば、
Charlotte's Web (Trophy Newbery)
Charlotte’s Web (Trophy Newbery)
Charlotte's Web: Wilbur's Prize (I Can Read Book 2)
Charlotte’s Web: Wilbur’s Prize (I Can Read Book 2)
の、ブタのウィルバーが品評会に出されることになるのも、ファアでだった。

花を扱っているのは東洋人が多い。ダリア、グラジオラスを得意とするところがあったり、カラーとユリのところだったり、それぞれ特色がある。
Planting a Rainbow (Voyager/Hbj Book)
Planting a Rainbow (Voyager/Hbj Book)
の色とりどりの花々を思い出す。
芝生の上のおけに入れられた花々は、選び放題で、驚くほど安い。新鮮な花に囲まれて、ああ幸せ、と思う。

今日も大繁盛、パウエルズ書店

 ポートランドの街は、ちょっと曇り空から朝が明け、日中には晴天になるというのが、よくある夏の天候だ。今朝も、そんな朝からパウエルズ本店へ向かい、日本からのお客様たちと合流。根が生えたように、本探しに夢中になった。

 先週の月曜日からこんな日々だが、平日でもいつも店内がにぎわっている。今朝は、開店30分後だったにもかかわらず、もうレジに人が並んでいた。
「8月の売り上げは、こちらも驚くほどよかったので、大変喜ばしい」とパウエル社長は誇らしげ。

 いつも感心するのは、店内のディスプレイが少しずつ、毎日変わっていること。毎日新しいused booksも入るし、新刊も入ってくる。また、カテゴリーを自由に飛び越えての展示も、本好きに思ってもいなかった本との出会いを作り出してくれる。

 例えばヤングアダルトで人気のStephenie Meyer作のヴァンパイア物語
Twilight (The Twilight Saga, Book 1)
『Twilight (The Twilight Saga, Book 1)』

New Moon (The Twilight Saga, Book 2)
『New Moon (The Twilight Saga, Book 2)』

 本来はヤングアダルトの部門に収まるものだが、レジ近くや大人の文学のコーナー、エレベーター脇などにも積んである。「流行っているんだな」→「どんな本かな」→「読んでみようかな」と、もともとはYAの本とは知らずに大人が何気なく手にするしかけがうまい。

 この本の人気にあやかって、ヴァンパイアものが売れているようだ。最近読んだ
Evil Returns (The Vampire's Promise 2)
Evil Returns (The Vampire’s Promise 2)
も、ヴァンパイアもので、手慣れた作家の読みやすい文章で、あっと言う間に読み終えることができた。それなりに面白い。高校生女子の美人願望がテーマで、美人で人気者になるためにヴァンパイアと取引をしてしまう高校生女子が主人公の物語。このように読みやすく書かれた本を、どんどん発見し紹介して行こう。

北京オリンピック、Led Zeppelin そして英語

 ここポートランドで、すっかりオリンピックのことを忘れていた。ここの人たちには、アジアでやっているオリンピックだから、ピンとこないのか。新聞でも、せいぜい水泳の8冠をとった自国の選手の記事を目にしたくらい。だから、気がついたらもう終わっていた。

 閉会式にLed ZeppelinのJimmy Pageが出て、Robert PlantなしでWhole Lotta Loveを演奏したのを知った。2012年がロンドン大会だからといって、なんでJimmy Page……。まあ、ベッカム選手は分かるような気もするが。Led Zepplinがもしかして、今や国を代表するアーティストのひとり?!嬉しいような、なんだかね、という感じ。

その演奏をYouTubuで見ようとしたら、多分Jimmy の権利に厳しいエージェントが禁止したのだろう。もう、見られなくなってしまっていた。でもインタビューが残っていた。

この冒頭は、Beckhamのインタビューなのだが、わたしには彼の通訳はできない。「閉会式に出られて光栄だ」のようなことを、きちんとかしこまって話しているのだが、ところどころよく聞き取れない。どこか違う国の言葉のようだった。次に話しているのが、閉会式でRobert Plantの代わりにJimmyと歌ったLeona Lewis。ちょっと分かりやすくなる。そして、Jimmy。やっと分かる英語だ。同じ英国の英語でもずいぶん、違うもんだ。
こんなYoutubeのビデオで、英語の多様性にチャレンジ!

ちなみに、Whole Lotta Loveの歌詞は、オリンピック・バージョンに変えられていたそうだ。ちょいと、危ない部分がマイルドになったらしい。でも、そんなのロックかなあ。ポール・マッカートニーは、今やSirつきで呼ばれる貴族だが、Jimmyもそんな方向に行きたいのか?

Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)
『Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)』

胴長を英語でどう言う?

東京がせっかく涼しくなったというのに、ポートランドへやって来た。どうせなら、もうちょっと過ごしやすさに差があるうちに来た方が、こちらの夏の気候の ありがた味があったのに。とはいえ、湿気がないので、東京では「天然ウェーブ」だった髪が、ここでは直毛になるのでありがたい。

この夏のポートランドでは、まっさきに自転車を手に入れることにした。 Powell’sのコンピューター部門のマネージャーで自転車好きのMさんが、 週末なのにわざわざ自転車選びを手伝ってくれた。彼は、旅で訪れたポートランドが好きになり、カリフォルニアから移住して来た人で、客観的にポートランド の良さを知っている。「自転車に優しい街」ということも実感している人だ。

彼のおすすめの店で、いくつか試乗することにした。マウンテンバイクとシティバイクの中間、ハイブリッドという種類が良さそうだった。足の付き具合など見てもらっていたら、店の自転車オタクっぽい店員さんが、澄ました顔して
「あんたはshort legs で long torsoだから、これじゃないほうがいい」
と言った。
「はあ?!」
我が耳を疑って、Mさんの顔を見る。Mさんは、大笑い。
「Long torso!」
Mさんは、わざわざ繰り返す。
ああ、そう。意味は分かったが、そう言うのね。胴長って。主観的でなく即物的で、インテリ風?な、胴長の言い方。

おかげさまでまた、ひとつ語彙が増えた。
英語は、傷つきながら語彙を増やしていくものね。

まったく悪気のない、本当のことを言っただけという顔のその店員さんの勧めとMさんの勧めに従い、ちょっとサスペンションがきいて乗り心地がよく、ペダル も軽い自転車を買った。上体とのバランスでタイヤサイズを選んだので、Torso のわりにLegs が短いわたしには、地面がちょっと遠いかな、という感じは否めない……。

ああ、それからヘルメット。
「Oh, you have a big head!」とも言われた。
Long torso, short legs and a big head…
こんな姿ではあるが、これでPowell’sまでひとっ飛び。さらに本探しが簡単になる!

こんな自転車にこんなlegs:
Duck on a Bike
Duck on a Bike

先生たちにはそろそろハロウィーンの季節

お盆休みが終わると、秋の足音が聞こえてくる。まだまだ暑くてたまらないところだが、先生たちは秋からの授業のことがそろそろ気になってくる時期でもある。

今年はCorduroyのハロウィーンの本を読んでみよう。オリジナルの
Corduroy (Puffin Storytime)
『Corduroy (Puffin Storytime)』

は、Don Freemanの名作でロングセラー。NYCのデパートで売られていた、コールテンのズボンをはいたクマのぬいぐるみの物語だ。1960年代の香りがする本だ。でもこちら
Corduroy's Halloween (A Lift-the-Flap Book)
『Corduroy’s Halloween (A Lift-the-Flap Book)』
は、Lift-the-Flap Bookシリーズは、キャラクターは生かしているが別の作者によるもの。1ページに小さめの文字が3~4行。
It’s fall! The air is colder, and the trees are turning red and yellow.
冒頭はこんな感じだ。本書で、秋の風物詩を教えたい。「raking leaves」とあるが、この「rake」は日本では案外大学生だって知らない単語だ。子どもに笑われる。コーデュロイが使っているこの絵を見たら、しっかりと脳裏に焼き付くことだろう。
見開きページには3つのflapsがついている。
What is hiding under the leaves?
What is hiding under the pumpkin?
What is hiding behind the wooden door?
と、それぞれを指しながら問いかけて、生徒に会話に参加させたい。前置詞「under」と「behind」はこれでバッチリ。見開き2ページで、もしかしたら45分遊べる(授業ができる)。
続く3場面、First, Next, Finally でそれぞれテキストは始まり、順番に述べる論理的文章のわざも学べる。各ページflapsが4つもあるところもあって、underとbehindがいやっというほど使える……。

英語レベルが次なる段階にある子どもたちには、Yoko & Friendsシリーズから、The Halloween Parade
The Halloween Parade - Book #3 (Yoko & Friends School Days)
『The Halloween Parade – Book #3 (Yoko & Friends School Days)』
を。
Early readers用に作られた本シリーズ、日系ネコの少女ヨーコと親友ティモシーは、ハロウィーンの仮装にあるものを選んだ……。ヒント、Yoko Yoko
『Yoko』
に出てくる彼女の好物の食べ物。
1ページに6~12行の文章だが、すべてのページはカラーの挿絵つきなので、どうにか息切れせずに読めるかも。

そしてしんがりは、かなり英語が読める中学3年生程度に、こんな絵本を。
The Graves Family
『The Graves Family』

まあ、怪物一家のようなヘンな一家が、ある秋の夜に、主人公たちの住む静かな町に引っ越してきた。そのコミュニティーでは、彼らを「怪物」として忌み嫌 うか、「個性」として受け入れるか揺れる。異質なものを排除しがちな日本だ。そこの若者たちにこそ、本書の意味を考えて欲しいじゃない?と先生なら思うだ ろう。文章もたっぷりあるが、色遣いや構図、デザインも一流の絵本で、読解力の足りない部分をずいぶんと助けてくれる。

さあ、秋からの新学期。これらの本が、英語の楽しさを知るきっかけになるといいな……。