高校を卒業して「ン10年」。同窓会が吉祥寺のホテルで開催された。高校時代の自分に会える感じが面白い。
「普通の人の名前は覚えられないし、昔の人のはどんどん忘れるけど、ロック関係の人の名前は、全然忘れないゾ」と自慢する。テストしてみたら、本当だ。Three Dog Nightのメンバー3人の名前も、Bad Companyのボーカルも覚えていた。ボケないのも、ロックのおかげ。
「オーシマってさ、国際学級出身だっけ?」という質問があった。わたしを、学園の帰国子女クラス出身かなと、勘違いした級友だ。違います。
「英語は高校卒業してから猛勉強しただけ」
「ロックなんて、俺たちのあと、10年くらいで消えちゃうと思ったら、違ったなあ」と感慨深げ。わたしもときどき本当にそう思う。ずっと下の世代の人と、ロックに関しては同等に話せたりするのが嬉しい。あの頃、コンサートとというコンサート、行きまくり。よく英語の歌詞を勉強したものだ。最初に学校外で読んだ英語のノンフィクションは、History of Rockn’ Rollだ。
「オーシマって、高校のときそんなに英語できたっけ?」とも。当時、英語のクラスは習熟度別になっていて、一応、一番進んだクラスにいたけど、質問した級友のほうが成績はよかったはず。彼はいま、最先端の臓器移植の研究をしている医学博士だ。
ロックの歴史をミドルリーダー向けに書いたシリーズが出ている。
わたしたち「悪童」が、生写真を原宿で売った
思えば、その英語クラスはレベルが高く、ミシガン大学で学んだ先生が英語で授業をしていた。帰国子女もいたし、いま博士になっているような秀才たちの巣窟。その正統派優等生に混じって、ロック音楽が好きで英語を頑張っているような小集団があり、わたしはそこにちょこっと足をつっこんでいたのである。現在、英語を使った仕事をしているわたしを不思議に思ったその級友に、こう答えた。
『Queen (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)』
「高校卒業してから、ずっと勉強続けたから」
前から7、8番目の真ん中で、あの伝説の初来日コンサートを聴いた
『Led Zeppelin (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)』
もともと女子の少ない学校だが、わがE組からこの会に集まった女子はたった3人だけ。男子の集まりがいい。そこには前総理の顔も。「Yes, I was 総理(sorry)」と、A君には国民にあやまって欲しいと思いつつも、和やかな雰囲気に水を差してはならぬと黙っていた。
ドキュメンタリー『Shine the Light』が待ち遠しい
「次の選挙は、苦戦が予想されるので、みなさんよろしくご支援を」とのことだ。うーむ。
『The Rolling Stones (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)』
ジョンとヨーコの息子がホンダのCMに出ている
「オーシマ、よくAをいじめてなかった?」と他の同級生。めっそうもない。ノーノー。総理になるかもしれない同級生をいじめたりしない。
『The Beatles (Popular Rock Superstars of Yesterday and Today)』
「ねえ、そんなことないよね、Aくん」(つい、くん付けで。I’m sorry.)
本にするミュージシャンを出版社がどういう基準で選んだか興味あるところだが、かなりマニアっぽいピックアップをしているシリーズだ。でも、こんな本だったら、ロック好きならずんずん読めるはず。
「いじめてない、いじめてない」と前総理も全否定。どうもありがとうございました。
ところで我がクラスの出世頭、A君は、ロックとはまったく縁のない人だったと記憶する。アグネス・チャンとか天地真理あたりを聞いていたような。ロック派は、こういうA君のような人たちに対して、意味のないエリート意識を持ってたっけ。ああ、今は昔。
ロックファンで、いつも一緒にコンサートへ行っていた同級生とも、本当に久しぶりに会えた。