ブックエキスポでもうひとり、会ってみたかったのが、Cornelia Funke、もうすぐInkheart が映画になる。その映画のcreative producerでもある。ドイツの人だが、今は子どもとロサンジェルスに住んでいる。
今まで彼女の本は、
『The Thief Lord』と
『Ghosthunters And The Incredibly Revolting Ghost』を紹介したが、そろそろ分厚い
『Inkheart』3部作を
読まなければならないようだ。第3部の『Inkdeath』がこの秋に出るし。
Funkeは、ドイツ語読みだと「フンケ」だが、英語読みだと「ファンク」。なんだかhipに聞こえるが、写真で見るかぎりは、サラリとした金髪で華奢 な少女っぽい女性だ。彼女の登場を待っていると、どんどん列が長くなった。わたしの前の体格のいい女性が「あなたもちょっとこの列がどのくらい長いか見て らっしゃいよ。自分がこんなに前の方だってのはいい気持ちよ」と親切なお言葉をかけてくれた。
じゃ、と見に行くとすごいすごい長蛇の列。先ほどの彼女が「わたし、あのカーテンの向こうのコーネリアを見てきたけど、写真どおりだったわ。すらっとして少女みたい。フンッ! I hate her.」と他の、これまた体格のいい女性に冗談めかして言った。
時間ぴったりに席に着き、Funkeがサインを始めた。中島みゆきにちょっと感じが似ている。それにしても、速い速い。猛烈なスピードでサインする。笑 顔を作ってくれるが、忙しそうで言葉をかけられなかった。長蛇の列だからしょうがない。才媛で清潔感のある、たいへん好ましい印象だった。
『The Thief Lord』はヴェニスを舞台にした、ちょっとディケンズの『Oliver Twist』に似た、少年泥棒たちのファンタジーだが、舞台も少年泥棒のキャラクター設定もロマンチック。作者の想像力とロマンチックさが全開の小説だ。かとおもえば、初期の作品の『Ghosthunters And The Incredibly Revolting Ghost』ときたら、かなりのはじけよう。ユーモアのある人なのがわかる。今後の仕事もすごく楽しみな作家のひとりだ。
この日、87歳のRay Bradburyも来ていたが、あまりの人気でサイン会に人数制限があり、会うことならず。年配の男性たちが「Ray Bradburyはどこだ、どこだ」とそわそわしていた印象があった。