30人の子どもたちとRead Aloud

先日は成蹊学園国際教育センターで、成蹊の小学生との「リードアラウド」(本年度最初の)があった。小学校1、2年の混成で30人。それにお母さんたちとセンターの先生方で、総勢50人位。いつもの多目的ルームが狭く感じる。

使用した絵本は
David Goes to School
『David Goes to School』

この日のポイントは、どのようにして、大人数のクラスで何回も通して読む機会を創出するか。
The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension
『The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension』

で学んだRepeated Reading の実践である。

そこで考えた。いつものリードアラウドでは、参加者が通しで読むのはせいぜい2回だ。それを5回程度まで増やす。ページごとのディスカッションをスピーディーにすればいい。課題は、どうやったら60分の授業中に同じ本を飽きずに5回も読ませることができるか。

数日間、頭はもやもや、決め手が浮かばない。選書が選書だから、どうにか楽しくはやれることはわかっている。でも、「Fluent Reader」に育てるための決め手のひとつ、繰り返し読むこと「Repeated Reading」を実践したい。

すると、妙案が!
これはやはり
The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension
『The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension』

を読みながら学んだことだが、「paired reading」つまりペアを作って読ませることの応用だ。
まず、1年生と2年生でペアを作る。30人だから15組。
ペアごとに受け持ちのページを決める。ペアで練習させる時間と、そのあと30人全員に実演させる時間が必要なので、全テキストをだいたい公平に区切って7パーツにする。
15組を二手に分けて、7パーツをそれぞれ受け持たせる。つまり7組で1冊を分け読みする。7と7で14組できて、1組余る。この組は「ラッキー組」として、気に入ったパーツを選べる。
年少なので、パーツの割当がスムースに行くように、あらかじめ教師側がパーツを書いたカードを作って行く(当日は、お母さんたちの助けをお願いする)。

初めての試みだった。でも……できた!!
最初に2度、ディスカッションもまぜて一斉読み。つぎに、パーツを練習させる。最初の7組に通し読みさせて、もう一つの7組、それから「ラッキー組」。 これで2度、通し読みできた。そして、最後に全員で、あらたなプロファイルの登場人物になりきって、通し読み。これで通算5度!
生徒たちは、静かすぎずうるさ過ぎず、そして驚くほどうまい子も多かった。最後には読みたい子の挙手がそこら中に……。声を出さない生徒は、多分……皆無。

ああ、この日も、ほっ。

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