The Golden Compassの映画が日本でやっと公開される。『ライラの冒険:黄金の羅針盤』というタイトルだ。
『The Golden Compass: Story Of The Movie (Golden Compass)』は映画のストーリーブック。いい場面がきれいな写真で載っていて、文章量もほどほどで悪くない。
原作『The Golden Compass (His Dark Materials, Book 1)』はけっこう長い。そのうえ全3部作だから、読み始めるのにちょっと勇気がいるかも知れない。でも映画だけでは、テンポが速くてよく分からないところ、見逃し、聞き逃しが出てくる。現に、映画を見たが原作を読んでいない人と話をして、彼が疑問に思ったことを、わたしがほとんど教えてあげられた。原作のおかげである。
原作が好きでも映画でがっかりすることがよくあるが、本作は多分平気だろう。わたしはかなり満足。キャスティングに原作者も関与したというだけあって、イメージが壊れることがなかった。贅沢をいえば、ライラの叔父アスリエールが、ちょっと若くてハンサムすぎるかな。何せ、新『007』のジェームス・ボンドをやった俳優だから。
映画も本と同様、3部作になるはずだ。この第1部は、実にあっという間に終わり、終わり方も「今すぐ先を知りたい!」とじらせるような、ちょっと意地悪?な終わり方だ。そんなとき続きは本で……。
『The Subtle Knife (His Dark Materials, Book 2)』