『Fluent Reader 』を使っての勉強会

 「Fluent Reader
The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension
The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension
という本を使って英語教授法をいっしょに勉強しませんか」と呼びかけたところ、もう2人も手を挙げて下さった。もうこれだけでも十分。日時を決めた(変更の余地はあり)。

3月22日土曜日、1:30-3:30
世田谷区用賀のわたしの仕事部屋で。

日本で生徒を教えている先生方とともに、アメリカの教育者が説くoral readingの大切さと、それを軸にした教授法を理解して、実践に役立てたい。英語の実力がある子どもたちを、もっともっと日本から出したいと思う。

国内線の飛行機に乗っても、まだ英語のアナウンスは変だし、ポスターなどめちゃくちゃな英語が溢れているし……。そして、英語で堂々と世界に発信する日本人は少ないし。それには、個人の努力ももちろんだが、教育をちゃんとしなければならないだろう。どう教育したらいいのか、まずは土台のしっかりした意見を持てるよう、文献にあたってみたい。

クレヨンハウスのリードアラウド2008年第1回

新年第1回目のクレヨンハウス(03-3406-6492)Let’s Read Aloudが、1月27日にあった。ありがたいことに、常連の顔が増えてきた。非力の自分が人前に立てることだけでもありがたいのに、何度も来て下さるということの幸せをかみしめる。

もちろん、英語の絵本の魅力で人が集まったのだ。それだけ英語絵本の楽しみ方を知りたい方々がいると言うことである。その日の英語の本の印象付けをするのがわたしということで、いつも責任を感じる。どうか、本とのいい出会いのひとつなっていますように。

この日は、
Soon, Baboon, Soon
Soon, Baboon, Soon
打楽器が好きで、兄弟3人ともにドラムセットを持って小さいときから練習していたという作家による、ヒヒ(baboon)といろいろな霊長類を子どもに見立てたある演奏会のドラマ。
まさにリードアラウドにぴったりの本だ。

1)イラストだけでもだいたいの意味がたどれる
(1ページに文字が3行以内)
2)音の楽しさがある
3)イラストが魅力的

などが、その「ぴったり」の理由。また、特に本書は打楽器も主人公のようなものだ。作者のリズミカルな文のおかげで、打楽器のリズムが文字や色そしてサルたちの表情でたどれる。強弱、緩急などつけやすく、とても使いやすい本だった。
そんなことで、キッズブックスのブッククラブ の来月配本にも入れた。

さあ、2月8日の7:30からはクレヨンハウスにて、
Love Is...
Love Is…
で大人たちとリードアラウドだ。実は、もう1冊、80年代にNYCの地下鉄構内のアートでその才能を認められたキース・ヘリングの本
Love
Love
にしようかと思った。でもその本はもう版元切れで、キッズブックスにも数冊しかないので、あきらめた。古本市場では高くなりつつある本のようだった。

さあ、この初の試み、興味を持っていただけるだろうか。

英語教授法の勉強会:一緒にFluent Readerという研究書を読み解いてみませんか?

ずっと考えていることだが、英語の教授法として絵本から読み物までを体系的に使ったものが確立できないだろうか。今までわたしがやってきた「リードアラウド」も組み込んでの教授法だ。
Making Reading Fluency an Everyday Classroom Experience

8.Assessing Word Recognition and Fluency Through Oral Reading
その参考になりそうな本を見つけた。
Effective Ways to Check Students’ Progress
The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension
The Fluent Reader:Oral Reading Strategies for Building Word Recognition, Fluency, and Comprehension

この本を「輪読」のような形式で読みながら討論したりできたらいいなと思う。
今週末もまたひとりで、ぼちぼち読むとしよう。

the Golden Compassが欲しい

 頭のなかで「Golden Compass」がまわっている。かなりこのPhilip Pullman
のファンタジー小説
The Golden Compass (His Dark Materials, Book 1)
The Golden Compass (His Dark Materials, Book 1)』(ライラの冒険1 黄金の羅針盤)
作者:Philip Pullman

と、映画に頭をやられたらしい。
小説は3部作なうえ、アダムとイブで有名な『創世記』や、歴史の教科書で学んだだけになっている、17世紀イギリスの詩人ミルトンの『失楽園』(渡辺淳一ではないのでご注意)を下敷きにした部分もあって、一筋縄ではいかない。

 簡単に、映画や原作の予習?するには、小学生低学年用に書かれたこんな読本もいい。
The Golden Compass: Reader (Level 3)
The Golden Compass: Reader (Level 3)
作者:Kay Woodward

 もう少ししっかり考えて、『The Golden Compass』のおすすめの弁をまとまたい。
 それはともかくも、易からアイディアを得たという「Golden Compass, Alethiometer(真理計)」があったらいいだろうなあ……。占いではなく、真理を教えてくれるのだから。

2008年コルデコット賞

 1月15日、今朝ALA(全米図書館協会)が、今年のコルデコット賞とニューベリー賞を発表した。ニューベリーについてはまたの機会に述べるが、今日はコルデコット賞について。

 ほーら、言ったじゃない。Selznickは今アメリカを代表する絵本作家のひとりだって。と、「先見の明」を自慢したくなる。なぜなら、さんざん機会あるごとに褒めて来たから。あまりにいいので翻訳までした。貧しく恵まれない境遇に生まれた兄弟の兄弟愛を描いた、詩情あふれる短編小説のイラストがこれ。
The Dulcimer Boy
The Dulcimer Boy』(ダルシマーを弾く少年)
作者:Tor Seidler  イラスト:Brian Selznick

そして、今回の受賞の伏線のような作品で、やはりコルデコット、こちらはオナー賞(銀メダル)受賞作。地道で執拗ともいえる情熱で恐竜実物大模型を作り、19世紀末のロンドン万博で披露したホーキンズ博士の伝記絵本。
The Dinosaurs of Waterhouse Hawkins: An Illuminating History of Mr. Waterhouse Hawkins, Artist and Lecturer
The Dinosaurs of Waterhouse Hawkins: An Illuminating History of Mr. Waterhouse Hawkins, Artist and Lecturer』(ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜)
作者:Barbara Kerley  イラスト:Brian Selznick

 もう一作、これはイラストだが、アメリカのアフリカ系で初めてオペラ歌手になったマリア・アンダーソンの伝記絵本。
When Marian Sang: The True Recital of Marian Anderson
When Marian Sang: The True Recital of Marian Anderson』(マリアン・アンダーソンの伝記物語)
作者:Pam Munoz Ryan  イラスト:Brian Selznick
 えんぴつのデッサンもいいけれど、べったりめの色付きもちょっとルソーっぽくて、素朴さがいい。デフォルメして、ちょっと「小人」っぽいのがかわいらしいときと、ちょっと「不具」感があって日本人には「かわいい」と思えないときがあるようだが、わたしにはOK。細密なところ、厚塗りなところ、デフォルメがぎこちない(意図していると思う)ところが、アーティストの朴訥さや誠実さのようで、好感を持っていた。

 そうそう、受賞作は、
The Invention of Hugo Cabret
The Invention of Hugo Cabret』(ユゴーの不思議な発明)
作者:Brian Selznick  イラスト:Brian Selznick
で絵本と読み物の中間に位置させようという実験的なフォーマットの、500ページにも及ぶグラフィック・ノベル。絵だけ、または文字だけでは物語がたどれない。両方で初めて成り立っている。現在、人気が一気に過熱して品切れ。入荷したら、もう少し詳しく書きたい。

 もう1つ「先見の明」自慢はオナー賞(銀メダル)の
The Wall: Growing Up Behind the Iron Curtain
The Wall: Growing Up Behind the Iron Curtain
作者:Peter Sis
Peter Sisの自伝絵本。共産主義だったチェコに生まれて、その窮屈な時代を細かなペン画で著したものだ。手書きによる文章にも、かなりの情報が盛り込まれている。作家の半生と平行して、年少者は絵だけ見て、そして東欧の歴史に疎かった大人は詳細を読んで、20世紀の欧州の歴史の一端を知ることができる。洗練されたイラストでありながら愛らしいのは、いつもどおり。本作では、さらに格別のエネルギーを感じる。