アエラEnglish洋書案内の連載始まります

 現在は読売新聞の土曜日の夕刊に『えいご』という、子どもの洋書を紹介するページを、もとの仲間と持ち回りで受け持っている。それに加え、この冬から新たにアエラEnglishの洋書紹介のページも毎月担当することになった。初めての大人の読者対象で、今まで紹介しずらかった(いろいろな意味で大人っぽい!)本も紹介できるのがとても楽しみだ。

 昨年の今頃はちょうど、朝日中学生新聞の連載を持っていた。一般の中学生向けにしては「志の高い」連載だったと思う。編集者の志が高かったから実現したことで、楽しむと同時に学ぶことも多かった。

 アエラEnglishでは、単発で「児童洋書案内」を2度ほどお手伝いしたが、おかげさまで、現代日本の英語学習者の息づかいのようなものを感じられたような気がした。喉から手が出るほど英語をモノにしたい……。今は当時からン十年後とは言え、わたしの19歳から始まった「熱い息づかい」とあまり違わないのではないだろうか。

 そんな「先輩」として、英語の力をつけるのに役にたったと言えるのは、英語の密度を濃くする方法か。つまり、やはり、何と言っても……読書だ。何でもかんでもたくさん読むこと。本や雑誌、新聞はもちろん、チラシやメニュー、コーンフレークの箱に書かれている説明などまで中毒のように読もうとしたものだ。この「濫読(らんどく)」と、もうひとつは、時々論理的なものをしっかり読むことも大切だと思う。

 こうして読書で充電したあとは、しばし「放電」。つまりディスカッションというか、話をすることだった。充電と放電の繰り返しで、実力はついていくものだろう。

 あの頃の自分が勧められたら読みそうな本を、アエラ・イングリッシュでは紹介していこう。ちょっと時には「アバンギャルド」になったりしてもいいかとも思う。

 翻訳の仕事に追われて、今月はなかなか本が進まない。今月のブッククラブの本の「ノルマ」はあと1冊だ。The Deptford Miceの3部作の最後、第3部the Final Reckoningを今晩終える予定だ。あの、魔力を持ったジュピターは死んだはずだったのだが、「あの世」でパワーアップしてゲッ歯類たちを脅かし始めた……。

 

わたしが出会ったGood Samaritanたち

 下手の横好きで、今ひとつ翻訳を手がけている。編集者とラストスパートの真っ最中だ。そこで……realize that being a Good Samaritan……という部分のGood Samaritanの意味の確認をしていて思い出したことがある。

 今から30数年前のことだ。イランのメシャッドという町でわたしは入院していた。タイから陸伝いにネパールーインドーパキスタンーアフガニスタンーイランをバックパックを背負って旅していたのだが、ちょうどアフガニスタンに入ったころから体調を壊した。どんどん壊れ続け、飲んだ水もあげてしまうほどの脱水状態に陥った。ひとりで歩けないほどに衰弱していたところを、みるみる行きずりの人々がバトンタッチのようにわたしを助け、医療設備の整っているという噂だったイランまで国境を越えるのを手伝ってくれた。そしてそのイランの病院に担ぎ込んだ。「急性肝炎」といわれたわたしを、今度はその病院が費用は無料で入院治療までしてくれた……。

 これは、人々がみんなGood Samaritanだったんだなあと、今思うのだ。旅先で窮地に陥った人を「よきサマリア人(びと)」は救い、宿代まで払って助けたという聖書の教えだ。よきキリスト教徒とは思えないような、ヒッピー風の若者やイスラム教のビジネスマン、市民など(わたしは意識がもうろうとしていたので、ぼんやりしか覚えていない)、何しろ多くの人々が助けてくれた。彼らの頭の中に「よきサマリア人」の話があったわけではないだろうが、人は優しさを本質的に持ち合わせているということが、このときの経験でわたしのなかに印象付けられた。人道的人間のたとえが、この「よきサマリア人」なんだろう。

 また、よきサマリア人(びと)法」(Good Samaritan Law)という、多くの国に存在する人道的法律があるが、それがホメイニ革命前夜のような当時のイランに多分あって、その影響で入院治療まで無料で受けられたのではないだろうか。

 「よきサマリア人」、その言葉は英文を読んでいたり欧米人と話をしていると、ごく普通のたとえとして「まるで『よきサマリア人』になった感じ」などと使われるが、その割に日本人には知られていない言葉かもしれない。だから、今手がけている翻訳には、注釈が必要かなと思ったりしている。

リードアラウド育ちの「おっかけ少年」再登場!

 先日ご紹介した「ぼくたち丸の内であったね」と、わたしにクレヨンハウスのリードアラウドの会で言って来た少年の続報だ。
11月10日(土)指導者向けリードアラウド・ワークショップ
 10月6日世田谷の清泉インターナショナルのファミリーフェスティバルでのことだった。
       10-12:30
「せんせ!ハーイ!」
参加者募集中
出店して店番中のわたしに、バイリンガルで挨拶をしてきた少年がいた。
       申し込み、問い合わせはキッズブックスまで
「あっ、えっ?」
(03-3498-5260)