こわーいリードアラウド

 先週の火曜日は成蹊学園国際教育センターでリードアラウド・ワークショップだった。成蹊小学校の1,2年生とそのお母さんお父さん合わせて25組ほど。この日の絵本は、Tough Boris
 まずは、Tough をtoughっぽく読む練習から始める。toughの意味はまったく日本語を介せず、わたしの読み方を聞いて「こわい」「つよそう」「ちょっとや、そっとのことで自分の意見を変えなさそうな(人)」などと想像してくれる。驚くほど意味は「実感」できるものだ。
 ふと「これって、わたしへの印象?」とも思ったが、まあいいか。それにしても、辞書でtoughを引いて、それを丸覚えするのと大違いだ。これでこの日の参加者たちの何人かはきっと、一生toughの意味を忘れないだろう。こういう印象や経験が、積み重なって今のわたしの(まだまだ不十分だが)語彙も出来て来た。そしてそれは消えることがない。
 他にも、scaryなどの形容詞を「こわーい」という気持ちで読む練習もかなりおもしろかった。お母さんたちにも参加していただいたが、自分たちが言った「s−car-y」に「きゃー」と震え上がったりして、楽しんでいらっしゃった。その大人がきゃっきゃと楽しむところを子どもたちに見せるというのも、このワークショップの趣旨なのである。
 この日、私自身はまたまた楽しんでしまったのだが、
「先生、今日のは今までで一番力が入っていて、かなり怖かったですよ」
と、成蹊国際学級のK先生が帰り際におっしゃった。ちょっと、度が過ぎたか……。たぶん、直前に飲んだ「ビタミンドリンク」のせいだ。今度は、もう少しおとなしくしよう。

読み聞かせじゃない! 英語絵本リードアラウド・ワークショップ 第4回「絵本の背景」

読み聞かせじゃない! 英語絵本リードアラウド・ワークショップ 第4回「絵本の背景」

日本の子どもたちに英語絵本を「読み聞かせ」ても、チンプンカンプンじゃないでしょうか。
結局は、「読み聞かせ」をする大人の自己満足に終わることが多いのではないでしょうか。

それではどうするか?
英語絵本は「読み聞かせ」ではなく「リードアラウド」するのです。
「リードアラウド」とは、参加者(学習者)が、1.指導者と一緒に、2.ひとりで、3.他の人に向けて読む、という3種類の音読を指します。
一方的に英語絵本を読んで聞かせるのではなく、参加者に音読してもらうことが中心です。参加者に、英語絵本を読めるようになってもらうのです。

ペイパーウェイト・ブックスでは、これまで「リードアラウド・ワークショップ」を、キッズブックス(千代田区→渋谷区)、書店(クレヨンハウス・丸 善)、学校(成蹊小学校)、講演(ECCジュニア)などで行ってきました。この夏から、指導者を対象としたワークショップを開催しています。英語の「読み 聞かせ」に悩んでいる皆さん、一緒に答えを見つけましょう!
ワークショップ第3回は、リードアラウドの実技(絵本は『Lemons Are Not Red』)に加え、絵本の歴史・購入方法・最新事情をはじめ、作家・出版社について学びます。
Lemons Are Not Red (Ala Notable Children's Books. Younger Readers)
Lemons Are Not Red

作者:Laura Vaccaro Seeger

対 象:英語指導者・読み聞かせ実践者
講 師:大島英美(英語児童書ディレクター)
日 時:10月6日(土)10:00〜12:30
場 所:恵比寿区民会館2F(JR/日比谷線恵比寿駅より徒歩5分)
http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/kmkaikan/km_ebisu.html
参加費(税込):5,000円(教材費:絵本代・WS録音CD込)
定 員:20名(定員に達し次第締め切り)
申 込:「リードアラウドワークショップ参加希望」と記入の上、氏名・住 所・電話番号・メールアドレスを明記して、Eメール・FAXでお申し込み下さい。また電話でのお申し込みも承っております。参加費は受付時にお支払い下さい。
申込締切日:10月5日(木)
Email:

※ディスカッションの時間も設けてあります。一緒に「楽しく英語絵本を読んで、英語を教える」手腕を高めましょう。わたしの知っていることを、すべて公開します。(大島英美)

リードアラウド、近々の選書

 今度の日曜日9月23日は、クレヨンハウスでリードアラウドの会。いつもながら選書には気を使う。書店でのこうしたワークショップには、幼児(いちおう5歳以上とはお願いしているが)から大人(指導者)までが参加なさると予想しなければならない。その参加者みなさんに、程度の違いはあれ「楽しかった」という印象を持って頂きたいのである。

 7月は、When Sophie Gets Angry-Really, Really Angry…
を使い、子どもの「怒り」を会場全部で表現するほどROARなどの発声は楽しめたと思う。この会あたりから参加者が30人ほどになって、ますます本の力とこちらの力が試されるようになった。この日は、ROARひとつ印象づけたことで、わたしは満足。

 今回は、The Mouse, the Cat, and Grandmother’s Hat
である。Sophieほどの知名度のない本だが、文字と絵が特別よく対応 しているところがいい。ほとんどフラッシュカード並みだ。This is Grandmother’s hatという文に、帽子を被ったおばあさんだけが描かれていると言う感じ。ただ、それが次のページで
This is the mouse that hid under Grandmother’s hat.
と引き継がれ、長めの文と少し複雑化した絵が紹介される。こうして複文なども多く登場するのだが、簡単な部分が徐々に重なっていく形なので案外無理がなく読めるはずだ。

 日本の中学での典型的英語例文、This is a book. なども、本書のように物語をつけて説明すれば、そう無意味な文に見えないだろうに。いつも本書を読み返すたびに思う。

大島英美によるリードアラウド2007年「秋学期」開始

9月15日の指導者向けリードアラウド・ワークショップ#3が終わった。参加者みなさんの真剣さは、日本の英語教育のひとつの宝、と自負してもいいと思う。

絵本で英語教育がどうやれるのか。

これを考えている同志という気持ちが、だんだん回を重ねるごとに出て来たように感じる。ワークショップで、(少しでも)共感して下さる英語指導者の方々の顔が見えて、非常に励みになっている。同時に、この小さな自分にでも出来ることを、もっと突き詰めなければと緊張する。

わたしが「リードアラウドで英語を学ぼう」というテーマで話したり、書いたりしてきて、はや3年。まだ3年。グーグル検索で「リードアラウド」と入れる と、1ぺージ目の1件(自分が書いたもの)で終わりだったのが、数ページに増えもした。認知度はまだまだでも成長している。

「楽しい人生は、豊富な知識から。その豊富な知識を英語読書からも得れば、新鮮でより多くの情報になる。英語読書が楽になるには、多読。多読の入り口は リードアラウド!」 ……この英語による「幸福のスパイラル」、これからを担う日本人にぜひとも昇ってもらいたい。多かれ少なかれ、指導者は生徒たちに、 こんなことを願っているのではないだろうか。

教師(指導者)の仕事は本当に草の根の仕事だが、やったことはどこかで生きて行く。わたしの中で、何人かの先生の教育が生きているように、教師が伝えられるものは案外大きい。

ワークショップのアイディアをわたしからどんどん「盗んで」、どんどん指導者たちが広げて欲しい。「あーあ、おもしろかった!」と、より多くの子どもたち、大人たちに言わせて欲しい。

<これから開催予定のワークショップ>

一般向け:クレヨンハウス 9/23 ( 日) 「The Mouse, the Cat, and Grandmother’s Hat
11/23(日) 「The Big Hungry Bear」
どちらも9:45-10:45、(東京北青山)

成蹊国際教育センター:9/25, 10/22, 11/12, 12/10 (東京武蔵野市)

指導者向け:10/6, 11/10, 12/1 どちらも10:00-12:30 (東京恵比寿)

クレヨンハウスでリードアラウド

 来る9月23日(日)は、表参道のクレヨンハウスで恒例のリードアラウド・ワークショップが9:45-10:45まで開催される。

クレヨンハウス
東京都港区北青山3-8-15
【TEL】 03-3406-6308
【FAX】 03-3407-9568

 リードアラウドする絵本を購入するだけで、参加できる。近頃は30人くらい、子どもから大人までの参加者が集まって下さる。大人の参加者は、自分の英語学習のため、または「読み聞かせ」するために興味を持ってくださっているらしい。子どもも大人も「あーおもしろかった!」という感想を持って帰路についてくれたら、と思う。