ポートランドで多読を考える

 ポートランドで「宿題」をしている。今日はキッズブックスの多読ブッククラブの解説を書いた。金曜日にはクレヨンハウスの洋書絵本ブッククラブの解説を終えたばかり。ほんとに多読生活だ。

 多読ブッククラブの解説は、9月分のレベル4、『The Good Master (Puffin Newbery Library)』のものだった。
 作者の子ども時代、共産主義になる前の1920年代のハンガリーの田園風景が描かれているが、何にも増してそれが素晴らしかった。四季の移り変わりにそって進んでいく物語から、ハンガリーの四季を感じることもできた。
 以前、同じ作者の『The White Stag』も多読ブッククラブの選書にしたから、会員の方は作者に見覚えがあるかもしれない。

 現在発売中の『アエラ・イングリッシュ10月号』でわたしが選書・解説した「児童洋書24選」では、レクサイル指標を本の難易度を計るめやすのひとつに挙げた。たとえば『ハリー・ポッター』シリーズは、880から1030L(レクサイル)。この本で挫折した日本人を何人も知っている。
 だから提案した。「ハリーよりも簡単なもの(Lの数字が低いもの)で、本当の多読しませんか?」と。ちなみに『The White Stag』は640L。本当に読みやすいはず。

 今日、パウエルズで本をあさっていたら、日本の女性に声をかけられた。日本語で話したら、すごく嬉しそうに、本の探し方を尋ねてきたので教えてあげた。彼女が探していた1冊が『Winnie the Pooh』。 

 直感的に、彼女には難しいと思った。実は、わたしは、日本で大学1年のとき、プーさんで挫折している。日本の大学生のレベルを身にしみて知っている。そして、プーさんのオリジナルは、レクサイルなんと790L。案外難しいのだ。

 もう1冊その彼女が探していたのは、Roald Dahlの『Charlie and his Chocolate Factory』で、これは810L!どうせなら『The Twits』(750L)にしておいたらいいのに。
 
 パウエルズに『アエラ・イングリッシュ』置いてもらいたいくらい。近頃、日本人がウロウロしているようになったので、この『アエラ』を見せるか、わたしが直接、読みやすそうな本を教えてあげたくなってしまう。