ポートランドと太平洋戦争

 敗戦記念日8月15日は、こちらでは14日。19歳の少年たちの世話ですっかり忘れてしまった。しまった!19歳という大切な年に、ちゃんと戦争の話をするのを忘れた。大人失格だ。でも、『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』のことは、ちょうど話題にはなった。

 太平洋側に位置するポートランドには、終戦間近に日本から風船爆弾が到来。それが爆発して、2名亡くなった。
「子ども時代にその話を父から聞いて、日本にいい感情を持たなかった」と告白したポートランド在住のビジネスマンを知っている。

 ポートランドは民主党が強い街でもあるし、リベラルで有名だ。8月5日には原爆廃絶の集会が行われていた。今年は現地入りしていなかったので、確認していないが、昨年は道路のあちこちに人型がチョークで描かれ、Remember Hiroshimaという催しがあった。

 7月にポートランドの書店、パウエルズの社長マイケル・パウエルさんが来日したとき、忙しい日程をぬって、実は広島の平和祈念館を訪れている。
 パウエルズの歴史セクションは、非常に充実しているが特に驚くのは「太平洋戦争」というサブセクション。自費出版のような小冊子なども沢山あり、わたしは捜していた小野田さん(戦後29年たってフィリピンのルパング島で「発見」された、日本陸軍の元少尉)のことを英語で書いた本を、ここで見つけて購買したことがある。

 『父親たちの星条旗』(Flags of Our Fathers)の原作者James Bradleyは、わたしの古い友人だが、彼がパウエルズを訪れたときは、資料として本を8箱!買った。もちろん、全部違うタイトル。狂ったように、あれもこれもと買いまくり。「狂気」を感じた。そして、その「狂気」に答える書店の品揃えも「狂気」的。

 児童書のなかにも、War & Peaceのサブセクションがあり、珍しい本をいつも見つける。書店としての姿勢を、ここでも感じる。