ニューヨーク、ブックエキスポそして東京国際ブックフェア

 6月1日から3日まではニューヨークでの国際書籍見本市、ブックエキスポに行っていた。実際に買い付けする書店や卸業者が「お客」で、出版社が主なブースの主だ。わたしは、子どもの本の買い付けと、新刊の下調べが仕事。アメリカ出版界は、秋が最大の出版シーズン、次が春。このブックエキスポで、秋の新刊の顔見せをし受注することが、非常に重要だ。
 Googleもブースを出していて、有料だが本の「中身検索」が出来るようになったことを書店にアピールしていた。本を紹介する公共テレビ局のテレビ番組も、デモを持って来ていた。テレビによる紹介がやはり本の売れ行きに大きく反映するのだ。めぼしい「新キャラクター」や「大人気キャラクター」が見えなかったので、わたしの恒例「キャラクターの着ぐるみと記念撮影」は、今年はなし。米国マネタリスト経済学者で元FRB議長の、グリーンスパンさんは来ていたようだけれど、以前のゴアさんとか、クリントンさんみたいに「会いたい」と思わなかったしなあ。
 「わたしがここに来る意味があるのかどうか。近頃は疑問に思うが、今年は大いに意義があった!」とパウエルズ書店の社長、マイケル・パウエルさんは言った。ブックエキスポの「顔」みたいな方が、そんな疑問を持つのも興味深かったが、今年の「意義」はもっと気になる。大きな成果が、何かあったらしい。アマゾンの「ひとり勝ち」を止められるのは、パウエルズしかもうないのだから……。
 さて、ブックエキスポが終わると7月は東京国際ブックフェア。今年初めてパウエルさんが来場する。7月7日のシンポジウムのパネリストとして舞台にあがる。ボランティアでわたしが通訳をする。独立系書店として、前進を続け本好きに愛されかつビジネスとしても成功させている秘訣を聞く。新刊と古書の併売による品揃えの良さが、おそらくそのキー。安くて、他では手に入らないような「夢のような」本が「ざくざく」あるのは、今までもこのブログで書いて来たとおり。そのパウエルズ書店の社長みずから、その素晴らしい書店について質問に答えて下さるので、みなさんお楽しみに(通訳がヘタだったら、済みません)。

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